5Gに標準対応で20時間以上の動作が可能なモダンPCを使って分かったこと

日本HPの「HP Elite Folio」は、スマートフォンで実績のあるQualcommのSnapdragon 8cx Gen2 5G Platformをシステムの中核に据えた13.5型2in1ノートPCだ

 5Gに標準対応で20時間以上の動作が可能なモダンPCを使って分かったこと

 日本HPの「HP Elite Folio」は、13.5型の画面を搭載した2in1ノートPCだ。革張りの上質な外観もさることながら、システムの中核にスマートフォンで実績のあるArmベースのSoC(Qualcomm Snapdragon 8cx Gen 2 5G Platform)を搭載している点も興味深い。スペックの異なる2モデルがラインアップされているが、今回はメモリ8GB、ストレージ256GBのベーシックモデル(3E5U0PA)の評価機を入手したのでレビューしよう。【写真】付属のアクティブペンでタブレットの用にも使える

PCらしからぬ高級文具のようなたたずまい

 本製品はボディーのデザインも個性的だ。厚さが約16.1mmのスリムなフォルムで、外装にはヴィーガンレザー(動物由来の素材を使用せず人工的に革の繊維構造を再現した素材)のカバーを一体化している。 ヴィーガンレザーは、具体的にはポリ塩化ビニール素材ということだが、ボディーを保護できる硬質さがありながら手になじむ微妙な柔らかさを兼ね備えており、見た目にも高級感がある。ボディー自体の剛性感、ヒンジなど可動部の安定感も高く、プレミアムな上質感のある仕上がりだ。 具体的なボディーサイズは、約298.6(幅)×229.6(奥行き)×16.1(厚さ)mm、重量は約1.33kgとなる。インナーケースが不要であると考えると実質的には数字以上に薄さを実感できるだろう。このような自由なデザインを実現したのには、ArmベースのSoC(System On Chip)を採用し、放熱に過度に気を使わなくてよいことが大きい。

アスペクト比3:2の液晶ディスプレイを搭載

 液晶ディスプレイはアスペクト比3:2の13.5型で、画面解像度は1920×1280ピクセルに対応する。一般的な16:9のアスペクト比/1920×1080ピクセルの解像度よりも縦に多くの情報を表示できるため、一覧性がよく、スクロールの手間が省け、作業効率向上に貢献する。 視野角の広いIPS方式のパネルを採用しており、輝度も400ニトと明るい。表面は光沢仕上げゆえ発色が鮮やかな一方、照明などは画面に映り込みやすい。 液晶ディスプレイの上部にはWebカメラと、顔認証対応IRカメラを内蔵している。Web会議やオンライン授業/講義も追加機器なしでこなせる。Bang & Olufsenとのコラボレーションによる4基のスピーカーも備える。スピーカーの位置は、キーボード左右部分と左右側面にある。 キーボードは、アイソレーションタイプの6段配列だ。キーピッチは約18.4mmあり、クセの少ない素直な配列だ。キーストロークは約1.3mmと若干浅めなもののスイッチの感触は良好で、静音かつ防滴設計なのもありがたい。 続いて、ユニークなヒンジ機構を見ていこう。

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