魚の締め方で美味しさが変わる、正しい締め方知識で美味しさ爆発!

美味しくたべてあげる処置だけど、苦しまずに絶命させてあげるのも情ってモノです。

美味しく魚を持ち帰るために、必用な処理がいくつかあるのですが、魚を締めることはとても大事だということが科学的にもわかってきました。締めるとは、簡単に言うと魚の息の根を止めること。ちょいと物騒な話ですが、そういうことです。【画像】暴れる魚の動きを止めるテクニック締め方は大きく分けて脳締めと神経締めの2つ

 魚の締め方で美味しさが変わる、正しい締め方知識で美味しさ爆発!

「脳締め」は魚の旨味の元を減らさないことが目的

「脳締め」は文字通り、魚の脳にナイフやピックを刺し入れて、脳死状態にする行為です。これにより魚の生体的活動は停止します。これがなんで美味しい魚として持ち帰るために必要な作業なのかというと、魚の生命エネルギーを高く保持する必用があるからです。なぜかというと、生命活動を停止した直後から魚の生命エネルギーはイノシン酸という魚の旨味成分に変貌していくからなんですね。

「神経締め」は魚の痙攣などを防ぐことが目的

「神経締め」ってなんなの? ということですが、脳締めを行えば、神経組織も時間を経て活動を停止します。生命維持の司令を出している脳の活動が停止するのですから当然と言えば当然です。でも、脳締めをしても、しばらくの間は神経が誤作動を起こしながらも生きております。その誤作動により、魚が痙攣したり、筋肉を硬直させたりすることがわかってきました。つまり、魚が痙攣する、筋肉硬直のためには少なからず生命力を消費しているということなんですね。ならば、脳締めのあとに、より生命力の消費を抑えてやるために、神経組織の活動も停止させてやろうというのが「神経締め」の役割となります。

よく議論される、脳締めと神経締めの順番は?

ずばり「脳締め→神経締め」が正解です。異論は認めないっ!もし、歯医者で麻酔をせずに歯を削られたらどうなります? あまりの痛さに悶絶して暴れませんか(魚には痛覚はないと言われてはいますが)?? その時のストレスたるや確実に生命力を削られますよね。あえて痛みと表現しますが、痛みを感じない脳死状態で絶命していれば、大きなストレスを感じないで神経活動も停止できます。魚にとっても、苦しまずに済むルートの最適解と言えます。

要点は、魚を暴れさせないこと

よく、暴れる魚の脳天を棒などで打って昏倒させ、そこから締めるという話がありますが、それは脳締めに至るまでの最適処理のひとつと言えるので、理にかなっていると思います。大きな魚になればなるほど、脳天を締め具でズドン!なんて、ちょっとテクニックいりますしね。暴れる魚を曲げて動きを止めるといいうテクニックを「津本式」で有名な津本さんが教えてくれましたが、これはちょっとした小ネタ。

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