冬の定番鍋料理「たらちり鍋」はタンパク質豊富でヘルシー!

2月に入り、暦の上では立春を迎えましたが、まだまだ寒さが続き、特に夜の冷え込みは真冬を思わせる厳しさです。こんな時は冬の定番鍋料理が食べたくなりますね。筋トレ後の食事というと鶏むね肉、ブロッコリーってイメージですが、伝統的な定番鍋料理も筋トレ後の栄養補給にばっちりだとご存じでしたでしょうか?

たらは白身の魚で定番の鍋食材。白身で脂肪が少なく、タンパク質は切身100gに17g含まれ、カロリーは何と77kcal! 鶏むね肉並みにタンパク質を含み、カロリーは皮無し鶏むね肉より低いのです。しかも魚ですので、青魚ほどじゃありませんがDHA、EPAを含んでいます。そして珍味と言えるたらの白子も100gあたり13gのタンパク質を含み、62kcal。鍋には野菜、きのこ、豆腐をたっぷり入れ、大根おろしを添えて食べるので、一品でも栄養的には完璧近いと言えます。

材料(1人分)たらの切身 3~4枚140g/たらの白子 60g/白菜 200g~お好みで増やしてください/長ねぎ 1本/ブナシメジ 1/2パック/にんじん 1/4本/だいこんおろし 100g/豆腐 1/4丁/出汁昆布 6g/日本酒 1/4カップ/ぽん酢しょう油、七味唐辛子 適宜

作り方

1) 1~2人用の土鍋に水600mlと昆布を入れ、30分置きましょう。※たらちり鍋はシンプルな鍋料理なので出汁が命です。美味しい昆布出汁を取るには水100mlにだし昆布1gが必要です。

2) たらの切身と白子の下処理をします。たらの切身は軽く塩をふって15分置いて水出します。白子は一口大に切って塩水(水500mlに塩大さじ1を溶かす)に15分漬けます。

3) 鍋にたっぷりの湯を沸かし、ボウルに氷水を用意します。たらの切身、白子を一つづつ、湯に3秒ほど漬けたら氷水に落として冷まします。たらの切身の方は流水を当てながら、表面を優しくこすってヌメリを落とし、水けを切っておきます。白子は氷水で軽くすすいで水けを切ります。※この処理を霜ふりと言い、魚介類の生臭みを抑えて旨味を逃がさない効果があります。

冬の定番鍋料理「たらちり鍋」はタンパク質豊富でヘルシー!

4) 鍋野菜を切ります。白菜はザクザクと切って、葉の分厚い部分を別にしておきます。長ねぎは斜めに切ります。ブナシメジは石突きを切り取ってほぐします。にんじんは薄切りにしましょう。

5) 土鍋を中火にかけて煮立てます。煮立ってきたら昆布を取り出します。※出汁を取った昆布は冷凍しておき、ある程度たまったら佃煮にするといいし、鍋と一緒に煮込んで食べてもいいです。

6) 白菜の分厚い部分を入れ、柔らかくなるまで煮たら、白菜の葉、一口大に切った豆腐、ブナシメジ、にんじん、長ねぎ、たらの切身、白子を入れ、日本酒をたら、白子にかけます。※日本酒を入れる事で生臭さを抜き、旨味を入れます。

7) 4~5分煮込み、タラの切身、白子に熱が入ったら出来上がりです。たらの切身、白子は煮込み過ぎると味が落ちるので、一番、良い状態で食べましょう。

8) 小鉢にうつし、大根おろしをのせ、お好みでぽん酢しょう油、七味唐辛子をかけていただきます。ふっくらしたタレの切身は、あっさりした中に昆布出汁が染みた旨味があり、寒い冬の晩に食べると、ほっとする美味しさです。たらの白子は噛むとクリーミーな旨味が口に広がり、口福ここに究めりって感じでお酒が欲しくなります。昆布出汁にタラの旨味、野菜の旨味が溶け込むことで、それが染みた野菜、豆腐も絶品です。

このレシピ、鍋だけででタンパク質量は37g、カロリーはわずか350kcalなので、安心して食べられます。体重70㎏位の男子の1食分として十分なタンパク質があり、ビタミン、繊維質もとれ、DHA、EPAのおまけつきです。

そして鍋料理と言えばやはり締めを食べたくなります。手軽でお勧めなのが乾麺の素麺1束(50g)を入れて地獄炊きにっすると美味しい。すぐに茹で上がるので、ほんの少ししょう油を垂らして味付けして食べるといいです。そうめん1束を足しても1食530kcal、タンパク質は42g位になります。そのほかには、連載の前回で紹介したオートミール雑炊もお勧めです。その場合、締めまで入れて550kcal、タンパク質量は45gになります。まだまだっ寒い、冬の筋トレ飯にたらちり鍋をお試しください。

筋肉料理人

きんにくりょうりにん

筋肉料理人、藤吉和男。佐賀県鳥栖市在住。料理ブロガー、YouTuber、料理研究家、ボランティア活動、レシピ本著者、雑多な活動をやりながら、ブログ、YouTube等を使い、身近な材料で簡単、美味しい魚料理、簡単レシピの作り方を紹介しています。