知らなきゃ損? 胃腸にやさしいアルカリイオン水のすごさを整水器の開発者に思い知らされた日のこと

正直、ここまでとは。

家の飲み水どうしてますか? 蛇口からの水をそのまま飲む人、蛇口に浄水器をつけてる人、市販のペットボトルを買う人。僕はネットの通販でペットボトルの水をまとめて買ったり、蛇口からの水を沸騰させてから使ったりしてます。

それから、アルカリイオン整水器を使ってアルカリイオン水を飲むというのもありますね。今回はそのアルカリイオン水とアルカリイオン整水器のお話。

僕、これまでアルカリイオン整水器というものをよく知りませんでした。浄水器は前に実家で使っていたのでなんとなくわかります。でもアルカリイオン整水器となると正直馴染みがなくて。

でも、最近わかりましたよ。浄水器は名前のとおり水道水をきれいに浄水できるもので、アルカリイオン整水器は浄水もできて、さらにアルカリイオン水や弱酸性水をつくることができるんです。

実はついこの間、滋賀県の草津にあるアルカリイオン整水器を開発しているパナソニックの工場にお邪魔させて頂いたんです。そこでアルカリイオン整水器とそれで作れるアルカリイオン水についてはじめていろんなお話を通して知ることができました。

この1日で認識が変わりました。

これなら正直言って、蛇口から出す水はアルカリイオン水を飲まないと損です。そのくらいに思いましたよ。

そもそもアルカリイオン水って何なの? っていうところからいきましょう。工場にお邪魔させて頂いてパナソニックのアルカリイオン整水器を長年開発されている方々から直接ご説明頂けましたよ。

今回お話を伺わせて頂いた開発者の方々は、これまでずーっとアルカリイオン整水器の開発を続けてきたベテラン揃い。昔から第一線で開発をされてきた、言わばパナソニックでアルカリイオン整水器にいちばん詳しい方々です。取材中、日本で初期の頃に開発された整水器の話も聞かせてくれたんですよ。

ではインタビューの様子をどうぞ。

ギズ:そもそもアルカリイオン水ってどんなものなんでしょう?開発リーダーをされていた江原高志さん:アルカリイオン整水器は薬事法の中で家庭用医療機器として認証を受けていて、アルカリイオン水というのは胃腸症状の改善のために飲用が認められた水なんです。

「胃腸症状の改善」とは胃もたれや不快感などの胃の症状、お通じの状態のような胃腸の症状へのこととされています。

メカ・機構担当の廣瀬政志さん:私、お酒が好きでよく飲むんです。これは個人の嗜好になってしまうんですが、お酒を飲むときにアルカリイオン水を使っています。

なるほどこれならただ水道水を飲むより、飲めるならアルカリイオン水を飲んだほうが身体に良さそうですね。

僕、よくお腹を壊すので胃腸の働きを助けるっていうのは、ちょっと気になりました。

言葉だけじゃなく、アルカリイオン水を使っていくつか実験をしてみました。せっかくアルカリイオン整水器を開発している現場にお邪魔させて頂いたので、開発者のみなさんにお手伝いして頂きながらいろいろと。

まずはこちら。並んだふたつの容器のなかに入っているのは、1週間水に浸したクリップ。

もう見たまんまなんですけど、左側は水道水が入っていてクリップが酸化してます。それに対してアルカリイオン水が入った右側はクリップがまったく酸化せず綺麗なまま。アルカリ性だから酸性水や水道水と比べて錆びにくいのかと思うけど、こうやって見えるとインパクトありますね。

こちらはお酒にそれぞれ水道水とアルカリイオン水を入れて、pH値の変化で色が変わる様子です。右側の焼酎にpH値の高いアルカリイオン水を加えるとより濃い色に変化し酸性の焼酎が中和していくのがわかります。

で? はい、わかってます。次はアルカリイオン水が実際の生活でどのように使えるかがわかる実験です。

お茶っ葉を入れたふたつのコップに、それぞれ水道水とアルカリイオン水を入れて水だし茶を作ります。色の違いに注目。

結果はアルカリイオン水を入れたお茶のほうが明らかにお茶の緑色が出ているのが一目瞭然。水道水に比べてアルカリイオン水の方が濃くなるのが、注いですぐに色の違いでわかりますね。

もう少し時間を置くと、お茶の色にここまで違いが出ました。

知らなきゃ損? 胃腸にやさしいアルカリイオン水のすごさを整水器の開発者に思い知らされた日のこと

そして最後はアルカリイオン水を味覚で感じましょうということで、こちら。プチトマトを水道水とアルカリイオン水に3〜5分くらい浸けておいたものを、それぞれ食べ比べてみます。

ぱくっと。まずは水道水に浸けたほう。うん。ふつうのプチトマト。おいしい。一度口をゆすいで...。次はアルカリイオン水に浸けたほうのプチトマトをぱくっと...!!(ふたりそれぞれで試してます)甘っ! アルカリイオン水に浸けておいたほうのプチトマトは水道水に浸けたほうより甘く感じました。正直ここまで感じ方が変わるなんてびっくり。トマトの酸味がとれるから? 僕は甘いほうが好きなのでこれはほんとにびっくりしました。

いや、ほんとにアルカリイオン水と水道水ってここまで違うんですね。

アルカリイオン水が薬事法で胃腸症状の改善に飲用が認められている水ということと、実験を通してふつうの水道水との違いも見て頂きました。そのアルカリイオン水を一気に身近にしてくれるのがアルカリイオン整水器。

写真左は約20年前のアルカリイオン整水器。真ん中の「TK-AS43」と写真右の「TK-AJ21」は現行モデル。

見た目だけでも時代の変化がわかりますね。アルカリイオン整水器の技術開発は、着実に進化を続けているようです。

真ん中のブラック液晶を備えているモデル「TK-AS43」はスタイリッシュなデザインも特徴。開発チームリーダーの溝口総一郎さんは「機能を増やしていくのと同時に、アルカリイオン整水器をもっと一般的にしたい」と話していて、家庭に馴染みやすいデザインも意識しているんだとか。

「TK-AS43」に搭載されているカートリッジはJIS規格の13物質 浄水器協会規格の2物質の合計15物質の除去ができます。1日に15リットル分使ったとしても約2年間交換の必要がありません。

手間がかからないのは楽でいいですね。僕、自覚あるほどめんどくさがりなので、こういうところすっごくうれしい。

でもカートリッジとアルカリイオン水をつくる電解槽には寿命があるそうです。

1年程度使用したカートリッジの中身を見せて頂きました。見ての通り、使えば使うほど汚れていくので、いずれは交換が必要になります。

そしてこちらは10年ほど使った電解槽と呼ばれるアルカリイオン水を作る肝の部分。ユニットになっている部分を分解して見せて頂きました。長年使うとこの電解槽にカルシウムなどが付着してアルカリイオン水を作る性能が落ちていくんだそうです。でも、定期的にメンテナンスしてあげれば、電解槽が長持ちするそうですよ。

どんな家電もそうですけど、アルカリイオン整水器もいずれは買い替えが必要になるんですね。長年アルカリイオン整水器をお使いの方は、進化した機能の機種への買い替えを検討してみるといいですよ。

僕と同じように水はペットボトルを買うって方、結構多いんじゃないかと思うんです。首都圏に住んでるととくに。

中には料理に使う水や洗顔のときにも、いい水を使いたい人もいるみたいですが、それをペットボトルの水で、と考えて1日に最大15リットル使うとしたら、コスト的に厳しそう。

1日に15リットルと考えると、150円の1.5リットルペットボトルを最大10本で1500円。ひと月で考えたら4万5000円。ペットボトルの水を買う生活をすると年間で最大54万円もかかる計算です。これだとやっぱちょっと難しいですね。

アルカリイオン整水器を使った場合で考えてみましょう。

例えば上で紹介した「TK-AS43」は、編集部のオフィス近くの家電量販店で約4万円(記事執筆時)と初期投資がかかりますが、1日最大15リットル使う場合の1ヶ月の水道代は約90円、「TK-AS43」の1ヶ月の電気代は12.3円程度。合わせても102.3円。年間だと1227円。初期投資を入れて年間で考えても最大約4万1227円の計算です。

(※水は500ミリリットル0.1円、電気代は電気代計算シミュレーターで計算)

アルカリイオン整水器のカートリッジの寿命がくる2年間の場合で考えても、アルカリイオン整水器を使う生活をした場合は最大約4万2454円で済みます。同じ期間ペットボトルの水を買っていたら108万円なので、圧倒的にお得です。

コストの面でもお得なうえにアルカリイオン水は飲めるし、生活のほかの面でもいい水が使えるんだから、ペットボトルの水よりもアルカリイオン整水器を使った方が絶対賢いです。

開発リーダーをされていた江原さんからはこんな話も聞けました。

「水道水は環境負荷が低い(※)のでマイボトルとしてペットボトルを持って、それに水道水を浄水して作ったアルカリイオン水を入れて持ち歩く。そうすれば環境の面で少しは貢献できるのかなと思いますね。環境って自分たちの今後の生活に関わるじゃないですか。」

※東京大学の平尾雅彦研究室の飲料水のライフサイクルの環境負荷比較調査(2009年3月日本LCA学界で発表)により

「それから、水っていうのはライフライン。日本は安全な水が飲めますよね。でもこれからもアルカリイオン整水器を通じてさらにいい水で、衣食住の、食の文化に関わっていきたいです。」

これまで全然知らなかったアルカリイオン水とアルカリイオン整水器の貴重なお話を聞けた貴重な機会でした。

年度始めの春だし、アルカリイオン水を飲む生活はじめてみようかなぁ。

[パナソニック]

(鈴木康太)