大学生&高校生プロマインクラフターに聞いてやっと分かりました。Minecraft with RTX Betaってココまで凄かったのかっ!!

――Minecraft with RTX Betaをプレイした最初の印象を教えてください

か:ネットの記事などで見た印象とプレイしたときのインパクトはまったく違って、実際の反射とか屈折みたいなところが、プレイヤーの移動や、時間の変化によってリアルタイムに感じることができるところに魅力を感じました。

ブロックで作られた世界に光の反射がリアルになっても意味があるのかな? と思うところもあったのですが、実際にプレイしてみるとMinecraftとレイトレーシングは相性最高ですね。

ずっとプレイしたくなるほど楽しく、衝撃的だったという天井から光が射し込むなど、いわゆるゴッドレイも見事に表現。水槽内の陰影もリアルだ

――レイトレーシングがワールド作りのどこに影響が出そうでしょうか

か:一番衝撃的だったのが、鉄ブロックがちゃんと鉄になったことですね。今まで鉄ブロックは、単なる灰色のブロックとして使っていましたが、RTX版で建築物を作るとき、鉄の部分にはちゃんと鉄ブロックを使うなど、ブロックの個性をちゃんと理解して作っていく必要が出てくると思います。間違いなく表現力は上がりますね。

CG制作もやっていてマテリアル(質感を設定していく作業)にはこだっているので、細かい光の表現なんかをMinecraftの中で実現できると思うとワクワクします。テクスチャも自分で作れるので、めちゃくちゃ作ってみたいですね。

左がレイトレーシング無効の鉄ブロック。単なる灰色に見える。レイトレーシングを有効(右)になると反射は映り込みがあるリアルな鉄のブロックになる

――RTX版におけるテクスチャ作成ガイドはNVIDIAのサイトでも詳しく公開されています

大学生&高校生プロマインクラフターに聞いてやっと分かりました。Minecraft with RTX Betaってココまで凄かったのかっ!!

か:鏡のように映り込む全反射するブロックを作れたり、局所的に全反射するブロックを作れたりもすると思うので、かなり表現力の幅は広がると思います。

それに、リアルな光の動きを実現しているので、実際の物質がなぜこういう風に見えているのかという教育の視点からもかなりの意味があると思います。ガラスしても水にしても配置したときの光の表現にウソがないですから。

――レイトレを活かしてどんなワールドを作ってみたいですか

か:以前の作品で擬似的に鏡を作ったことがありましたが、RTX版では全反射するブロック使うなどレイトレーシングを最大限活用したトリックワールドなんかを作ってみたいですね。

全反射するブロックを使うと鏡の反射によって無限に広がるような部屋も作れる(右)。レイトレーシングをOFFにするとただのブロックだ(左)

――RTX版ならではのよさって何でしょうか

か:画面に対する信頼感があることですね。影MOD(Java版Minecraftで美しい影を実現する拡張キット)で、水の表現がうまくいっていないときなど、水の下に近い色のブロックを敷いたりして、よりキレイに見えるように工夫するとか、影MODに寄った建築をむりやりすることもありましたけど、レイトレーシングなら限りなく現実世界に近い光の表現をしてくれるので、現実に近い工法で建築物を作れるようになるのでは思っています。

影MODで美しく見せるために、派手な色のブロックを配置したりと、リアルに見せるためにウソを入れる点に矛盾のような思いがあったりしましたが、RTX版ならそれがいらない安心感がありますね。

光の映り込みや反射がリアルに表現されるようになる。床に映り込んだたき火はリアルにゆらめく「存在感が全然違う」と語るかとりく氏

――かとりく氏がオススメする見どころはどこでしょうか

か:水面に対する視線の角度によって見え方が変わるところです。水面ギリギリまで近付くと水中がほとんど見えなくなって全反射に近くなります。

それに、屈折率も現実と同じなので水中のものが大きく見えたりします。魚釣りで大きいのが釣れたと思ったら、水面から出てきたら小さかったなんてことがありますが、それもMinecraftで表現できるのがスゴイですね。