沖縄漂着の軽石展示 被害の現状知って 魚津水族館
沖縄県に漂着した軽石。水槽内で浮いている
小笠原諸島の8月の海底火山噴火で生じたとみられ、沖縄県の海岸に漂着した軽石の展示が、魚津市の魚津水族館で開かれている。海岸へ大量に押し寄せたことから、海の生き物や漁業に被害を与えていることを伝えている。 軽石はマグマが冷やされる際、含んでいたガスなどが放出され、多くの穴が開いた岩石。8月の噴火で生じたとみられる軽石は、沖縄、鹿児島の両県など各地に漂着し、処理しきれない場所もあるなど問題となっている。 魚津水族館が今回展示したのは沖縄県豊見城市の海浜公園に漂着したもの。西馬和沙飼育員の親族が同県に住んでおり、公園管理者の承諾を得て約100グラムを同館に送った。 軽石は直径2センチ前後。スポンジ状のため浮いていることが多いが、水を吸収したり砕けたりすると沈む。 パネル展示で、サンゴへの影響を説明している。海面が覆い尽くされると光合成しにくくなることや、軽石との接触で傷が付く恐れがあることを紹介。漁船のエンジントラブルの原因になったり水揚げした魚と仕分ける必要があったりして、漁業に大きな被害を与えていることも伝えている。 西馬飼育員は「現状を富山の皆さんにも知ってほしい」と話した。展示は来年1月23日までの予定。