BCP実践促進助成金の追加募集が決定!都内中小企業のBCP対策を最大1500万円支援します この記事の目次
BCP(事業継続計画)とは、Business Continuity Planの頭文字をとったもので、自然災害、テロ攻撃、感染症の大流行などの緊急事態に遭遇した場合、被害を最小限にとどめ、短時間での復旧をするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続の方法などを取り決めておく計画のことをいいます。
東京都では、策定したBCPを実践するために必要となる基本的な物品・設備等の導入にかかる経費の一部を助成する「BCP実践促進助成金」の追加公募を行うことになりました。都内の事業所(本社含む)への設備設置が原則ですが、都内に本店を有する場合は、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県および山梨県の事業所への設置も対象になります。
この機会に、大規模地震や水害、感染症などに対応した自社のBCPを策定し、対策用品の備蓄や設備の導入をすすめてみませんか?
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BCP実践促進助成金の概要
この助成金は、都内中小企業のBCPの実践(BCPの策定および対策用品の備蓄等)を促進するために、策定したBCPを実践するために必要な物品・設備等の導入にかかる経費の一部を助成する制度です。
災害等により基幹システム※が損害を受ければ業務遂行に著しい障害となることから、令和3年度公募から、対象経費に新たに「BCPの補完として実施する基幹システムの防災力強化のためのクラウドサービスの導入(クラウド化)」が追加され、自社のDX化に取り組む事業者にとって、より魅力のある制度になっています。※基幹システム:ERP、CRM、SFA等の内、企業の業務遂行の基幹となるシステム
助成対象事業者の主な要件
【BCPの認定に関する要件】次の(1)~(3)のいずれかのBCPを提出できること(1)平成29年度以降に公益財団法人東京都中小企業振興公社総合支援課が実施する「BCP策定支援講座(ステージ1)※」を受講し、受講内容を踏まえたBCP(2)中小企業強靱化法に基づく「事業継続力強化計画」の認定を受け、その内容に基づいて作成したBCP(3)平成28年度以前の東京都または公社が実施したBCP策定支援事業等の活用により策定したBCP
※BCP策定講座はこちらhttps://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/bcp/sakutei/koza.html
【都内での事業継続に関する要件】申請日の時点で(1)、(2)のどちらも該当していること
(1)法人の場合…東京都内に登記簿上の本店または支店を有している個人の場合…開業届を提出して東京都内で営業している者(2)東京都内で実質的に1年以上事業を行っている
助成対象事業
地震、風水害、感染症拡大など、発生が予見できないリスクに対し、防災・減災といったリスク軽減、回避を目的とした基本的なもの(設備・器具物品)の購入や設置に係る事業が対象となります。
このなかで、「緊急時用の自家発電装置、蓄電池」に関して、太陽光パネル・蓄電池については、可搬式で非常時に設置して使用するものとします。(平常時の売電・節電に使用できるものでないこと)また、「感染症を想定したもの」に関しては、医療行為・検査薬・検査サービス等は助成対象外となります。
助成対象経費
次の3つについて、必要最小限の費用が助成対象経費となり、品目数は20品目が上限です。
助成額・助成率
助成上限額 1,500万円(下限額 10万円)
上限額1,500万円は「BCP実践促進」と「基幹システムのクラウド化」をあわせたものです。クラウド化の助成額の上限は450万円となっており、クラウド化で450万円の助成をうける場合は「BCP実践促進」の上限額は1,050万円となります。
助成率中小企業者等:1/2以内小規模企業者:2/3以内
事業の流れ
出典:BCP実践促進助成金【募集要項】(追加募集)助成金の申請には、指定の要件を満たしたBCPの提出が必要なので、申請の際の前提条件として、講座の受講等が求められます。助成金を申請し、審議会を経て交付決定した後に事業を実施します。完了報告後に、完了検査を受けて助成金額が確定するという流れになります。
申請方法
申請書は東京都中小企業振興公社ホームページからダウンロードできます。受付は事前予約による対面受付となっており郵送は受付不可ですのでご注意ください。必要書類一式がすべて揃った段階で、予約受付期間内に電話で申請予約します。
【予約受付期間】※この期間に、電話による事前予約を行う令和4年3月22日~25日
【申請受付期間】※対面受付令和4年4月7日~15日出典:BCP実践促進助成金【募集要項】(追加募集)
まとめ
今回は、追加募集が決定した「BCP実践促進助成金」についてご紹介しました。
この助成金では、策定したBCPを実践するために必要となる基本的な物品・設備等の導入にかかる経費の一部が助成されます。また「BCPの補完として実施する、自社業務の基幹システムのクラウド化」が令和3年度から対象経費に追加されています。
助成対象場所としては、都内に本店を有する場合、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県および山梨県の事業所への設置も対象になりますので、こういった制度を活用して、自社のBCP対策の充実に取り組んでみてはいかがでしょうか。
参考:令和3年度 BCP実践促進助成金 申請案内
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山岸補助金事務局も務める補助金専属ライターとして活動中。店舗運営の経験から雇用関係の助成金記事を多く担当し、補助金・助成金情報を初めて調べる方にとってわかりやすい記事を年間200本以上執筆。一方で二児の母として、仕事と家庭の両立や女性活躍といった目線からの記事も執筆中。