初のスペースデブリ捕獲実験はじまるよ。宇宙ごみクイズで予習しよう
スペーススイーパーいよいよ空へ。
地球上空が太平洋ごみベルト状態になるなか、日本のアストロスケール (Astroscale)が来月20日、民間としては世界初の宇宙ごみ捕獲実験を行ないます。実証衛星「ELSA-d」をソユーズロケットに乗せてカザフスタンのバイコヌール基地から打ち上げて軌道に放ち、次の3つの実験をやってデータを回収。
1)模擬デブリにスピンを加えないで切り離して捕獲
2)疑似デブリにスピンを加えて切り離して捕獲
3)疑似デブリにスピンを加えて見えなくなるまで切り離し、発見・接近・捕獲
デブリもろとも大気圏再突入で燃え尽きるミッションです。
これに先駆けて18日には宇宙ゴミをみんなで考える公式Webサイトも立ち上がり、現在メンバー(スペーススイーパーズといいます。日本在住者限定)募集中です。@astroscale_JPをフォローして3月4~17日の期間中にツイートで告知される宇宙ごみ4択クイズに答えると、抽選で先着150名様にアストロスケール特製Tシャツ(先着50名)かAmazonギフト券1,000円分(先着100名)が当たります(詳細はこちら)。
クイズの中身は全然わからないんですが、自分なりにコレは知っておかないと! と思うものを集めて宇宙ごみ模擬クイズを用意してみました。全問当たるかな?
Q1. 打ち上げたもののうち何%が宇宙ごみになるの?
a:94%
b:78%
c:54%
d:32%
Q2. Tesla車が地球に落ちてくる確率は何%?
2018年2月6日ファルコンヘビーで宇宙に放たれたTeslaロードスター。地球と火星の間を「何十億年も漂う」(イーロン・マスク)予定でしたが、第2段ロケットの燃料を全部使い切って火星と木星の間の小惑星帯方面までビューンと飛んでいってしまいました。トロント大学が計算し直したらいずれは地球に落ちてくる可能性もあることがわかりました。さて、その確率は何%?
a:90%
b:50%
c:6%
d:0.3%
Q3. 最近衛星を撃墜して怒られた国はどこ?
2017年に世界最多104基のミニ衛星を打ち上げて、うち1基を2019年に撃墜して世界に軍事力を誇示し、「ごみをまき散らすな」とひんしゅくを買った国はどこでしょう?
a:米国
b:ロシア
c:中国
d:インド
Q4. 宇宙ゴミの移動速度は?
a:時速700~800km
b:時速70~80km
c:分速7~8km
d:秒速7~8km
Q5. 低軌道(高度2,000km以下)を回ってる幽霊衛星は何基?
a:200基
b:3,000基
c:2万2000基
d:3万4000基
Q6. 低軌道にある幅10cm未満の宇宙ごみは何個?
a:2,000個
b:2万2000個
c:3万4000個
d:5万6000個
Q7. 低軌道にある幅1~10cmの宇宙ごみは何個?
a:5,000個
b:6万個
c:70万個
d:90万個
Q8. 低軌道にある幅1cm未満の宇宙ごみは何個?
a:5万個
b:60万個
c:1400万個
d:1億3000万個
こたえ
A1:a
A2:c地球大接近は2091年。金星にぶつかる確率もちょこっとあります。
A3:d 高度300kmの軌道を周る人工衛星を破壊する 「ミッション・シャクティ」。低軌道上に撒き散らしたごみは400個。「中国だって2007年にA-SAT(高度800km)で実験したじゃないか。インドは低軌道だから数週間で落ちて燃えるけど、中国のデブリはいまだに宇宙空間に漂っているからもっと性質が悪い」とインドは反論しています。
A4:d 衝突するときの相対速度は秒速10km。ものすごい衝撃です。
A5:b
A6:c
A7:d
A8:d
まあ、なにしろ百万個単位のゴミが秒速7~8kmで地球のまわりを飛び交ってるってことですね~はい~。ちっちゃなものでも、なにしろスピードがすごいので、ぶつかるとISSの窓が割れたりの被害が出てしまうのだとか。こんなにひしめいていたんじゃ怖くて、おちおち打ち上げもできませんよね。実験の成功を祈りましょう。
Source: Astroscale via Impress Watch