家電ASCII ルンバ最大のライバル「Roborock S7 MaxV」
Roborock S7 MaxV発売日 2022年3月26日想定実売価格 14万9600円Roborockhttps://www.roborock.jp/products/s7-maxv
いま最注目のロボット掃除機メーカーRoborockが3月18日、新型ハイエンドモデル「Roborock S7 MaxV」シリーズを発表しました。2種類のカメラセンサーを使った高障害物回避機能を備え、吸引力を同社史上最強の5100Paに高めたモデル。毎分3000回振動のモップで拭き掃除も可能。連続稼働は最大3時間とスタミナも十分。掃除終了後に自動でゴミを収集する「スマート自動ゴミ収集ドック」付きの上位モデル、「Roborock S7 MaxV Plus」もあわせて発売します。
発表に合わせてRoborock S7 MaxV Plus試用機を借りられたので、試用感をお伝えします。個人的にルンバ最大のライバルとみなしている同シリーズのお手並み拝見といったところです。
スマート自動ゴミ収集ドックつきのRoborock S7 MaxV Plus
主要な障害物は問題なく回避
Roborockはシャオミ系の中国ロボット掃除機メーカー。北京に本社を構え、深センにR&Dセンター、上海にAI研究センターを持ち、2014年からロボット掃除機などのスマートデバイス製品を開発販売しています。2020年には障害物回避機能を備えた「Roborock S6 MaxV」を国内発売。当時最新のルンバi7でも家具の認識ができる程度だったので、「最新のロボットはこんなこともできるのか!」と衝撃を受けました。2021年には水ぶき機能を強化した普及版「Roborock S7」を発売し、2022年に入っていよいよハイエンド機が登場したという流れ。
Roborock S7 MaxV最大の進化は、第2世代の障害物回避機能です。
物体を認識する「RGBカメラ」、物体の形状と距離を判断する「ストラクチャードライト&カメラ」という2つのカメラセンサーにAIを組み合わせたことで、障害物の認識速度は従来比で70%高速化。小物などの回避性能は従来比22%向上したとしています。本体前面にLEDライトも搭載し、暗闇でも認識・回避が可能になっています。天面には自己位置推定とマッピング(SLAM)用のレーザーセンサーも備えているため、認識系のセンサーは合計3つとなりました。
左がストラクチャードカメラ、右がRGBカメラ
レーザーセンサーで自己位置推定+マップ作成
具体的に認識できるのは、合計8種類の障害物(スリッパなどの履物、電源コード、ケーブル類、体重計、台座、布類、ちりとり、ペットのふん)。8つの障害物以外も幅5cm、高さ3cm以上の物体は「その他」として認識、回避可能としています。
実際に家で運転してみたところ、主要な障害物はほぼ避けてくれました。
巻き込みがちなEcho Dotの充電ケーブルもギリギリまで掃除して回避
BALMUDA The Lanternはちょっと押しながら回避
MacやiPhoneの充電ケーブルやルームシューズをすんなり回避できたのはRoborock S6 MaxVと同じ。加えてレーザーセンサーとの相乗効果か、アントチェアというイスの細い足もしっかり認識できました。ゴツンとぶつかることはほとんどなく、際(きわ)をなぞるように掃除します。暗いところに来ると自動的にLEDライトを点灯させました。
暗いところにくると自動的にLEDライトを点灯させる
ただしホットカーペットなど一部のコード類は認識されませんでした。今後の認識精度向上に期待です。なお障害物テストとして必ず試しているのが5歳児お気に入りのおもちゃたち。トミカ、ラジコン、恐竜のフィギュアは見事認識したもののプラレールだけは認識できず。障害物回避機能を持ったルンバj7シリーズもプラレールは苦手だったので、ロボットがプラスチックの電車と線路を認識するのは難しいのかもしれません。
ホットカーペットのコードなどは認識せずに乗りあげた
ロボット掃除機のテストでかならず試しているおもちゃ回避
スピノサウルスのおもちゃは見事に回避
ポルシェのラジコンとトミカも上手に回避
プラレールだけは豪快につっこんでいった
Roborock S6 MaxV同様、カメラを通じてペットなどの見守りができるほか、本体にマイクを搭載して双方向通話も可能です。ロボットから飼い主の声が聞こえたらペットはどんな気分になるのでしょうか。