【ナビレビュー】9V型大画面で「楽ナビ」最上位の「AVIC-RQ902」は機能充実の下克上(?)モデル

今回レビューをお届けするのは、その新たに追加となったAVIC-RQ902。同モデルにおける最大のポイントはナニかと言えば、楽ナビ初採用となる9V型モニターを搭載している点だ。これまでの8V型より画面サイズがひとまわり大きくなり、地図の見やすさや操作のしやすさ、DVDビデオなど映像ソースもより楽しめるようになった。採用されているパネルはグレアタイプの「ブリリアントフィニッシュパネル」で、表示のクオリティは折り紙付き。タッチパネルは感圧式でドラッグやフリックによる地図操作にも対応する。

と、ここまでは従来と同じだけれど、この9V型大画面モデルのみ解像度がワイドVGA(800×480ピクセル)ではなくワイドXGA(1280×720ピクセル)となっているのだ! まぁ、地図を含めた画面データそのものはワイドVGAベースなので、スケーリングによる表示にはなってしまうのだけれど。とはいえ、マニアでもない限りそれが気になることはないハズで、そんな些細(?)な点よりも大きな画面であること自体が魅力。タッチパネル操作時の使い勝手のよさや、映像ソースを視聴している際には7V型との差は歴然だ。

で、大画面ナビで問題となるのがクルマへの装着だろう。標準的な2DINスペースでは7V型が限度で、8V型モニター搭載機(2018年モデルはAVIC-RL902)では車種別に用意されている「取り付けキット」を組み合わせての装着が前提となっている。大画面なのはよいものの、やはり別途コストが掛かるのは敷居が高い。だが、今回はもともと9インチの取り付けスペースを持つトヨタ自動車「エスティマ」「プリウス」、および日産自動車「セレナ」などが対象で、「カローラ スポーツ」など純正フィッティングキットがリリースされているモデルにも装着可能だ。現状では取り付けるクルマ次第ってことになってしまうものの、こうした車種が増えていけば余計なコストを掛けずに、手軽に大画面ナビの装着が可能になるワケで、ユーザーには嬉しい状況になりつつあるのだ。

【ナビレビュー】9V型大画面で「楽ナビ」最上位の「AVIC-RQ902」は機能充実の下克上(?)モデル

そのほかのスペックをざっと書いておくと、

・16GB内蔵メモリに地図データを収録・CD/DVDプレイヤー内蔵・SDメモリーカード対応(SDXC、~128GB)・USBマスストレージクラス対応(~16GB、1A)・Bluetooth 3.0+EDR接続対応・iPod/iPhone接続対応(要別売ケーブル)・ETC/ETC2.0接続対応・HDMI入力対応・4チューナー×4アンテナ採用の地上デジタルTVチューナー(12セグ/ワンセグ)内蔵

といった内容になる。本機は画面サイズも含めて楽ナビの最上級モデルとなるだけに、まさに全部入りといえる充実度になっている。

もちろん、カロッツェリアならではの「スマートループ」をはじめとした通信機能にも対応。オプションのデータ通信専用通信モジュール「ND-DC1」または「ND-DC2」を接続するか、または手持ちのスマートフォン(要Bluetooth PAN/DUNプロファイル対応)を利用することもできる。ただ、取材時は発売前とあって使うことができなかったため、画面を含めて動作状況を紹介することができない。もっとも、このあたりは従来モデルと変わっていないから、気になる人は関連記事を参照してほしい。

ただ、1つ注意してほしいのが、以前のモデルでは用意されていた「フリーワード音声検索」は非対応となってしまった。ユーザーの使用状況を鑑みての結果なのだろうけれど、長い名称の入力には便利だったから残念ではある。ただし、音声入力用のマイクは従来通り付属しており、ハンズフリー通話で利用することができる。

モニターを開けるとCD/DVD、SDカードスロットが現れるUSB端子のほかにHDMI入力端子も装備オプションでデータ通信専用通信モジュールを用意。カーナビを使う機会が多いなら装着したいアイテムだデータ通信が行なえる環境では「スマートループメニュー」が利用可能駐車場満空、ガススタ価格、テレビdeみ~たなどの情報を入手できる