【ナビレビュー】カロッツェリア2015年モデル「楽ナビ AVIC-RL99」

今回レビューをお届けするのは、8V型モニターを採用する最上位モデルの「AVIC-RL99」だ。もっとも、ワイド2DINサイズの「AVIC-RW99」および2DINサイズの「AVIC-RZ99」も、モニターサイズやボタン配置が異なるものの、機能という点では変わりがない(以下まとめて99系)。愛車に装着できるモデルを選べばよいわけだ。

2015年モデルは2014年モデル(以下09系)のマイナーチェンジ仕様とのことで、スペック面は踏襲。

【ナビレビュー】カロッツェリア2015年モデル「楽ナビ AVIC-RL99」

具体的には、・スマートコマンダー同梱・16GB内蔵メモリーに地図データを収録・CD/DVDプレイヤー内蔵・SDメモリーカード対応(SDXC、~128GB)・USBマスストレージクラス対応(~16GB、1A)・Bluetooth 3.0+EDR・iPod/iPhone接続対応・ブリリアントフィニッシュパネル・4チューナー×4アンテナ採用の地上デジタルTVチューナー(12セグ/ワンセグ)内蔵といった内容になる。

装着車両はホンダN-BOX。専用フィッティングにより純正ナビのような違和感のない仕上がりだモニター下部に操作ボタンが並ぶ。このあたりは2DINモデルと同じモニターを開けるとCD/DVD、SDカードスロットが現れる

AVIC-RL99は8V型モニターを採用しているためDINスペースに収まらず、装着には専用フィッティングが必要になる。現在、18種類がリリースまたは発売予定となっており、対応車種はトヨタ「プリウス」や「アクア」、ホンダ「フィット」、日産「セレナ」など人気車種が中心。今回の試乗車はホンダ「N-BOX」で、純正ライクな見た目はもちろんコンパクトな軽自動車のインパネに8V型のモニターが収まると、7V型とは明らかに違った迫力が感じられる。本体の価格差に加え専用フィッティングのコストもプラスされてしまうけれども、対応車種ならこちらを選んでおきたいところだ。

もちろん、カロッツェリアならではのプローブを使った「スマートループ渋滞情報」も利用可能。以前はサイバーナビとの差別化もあり対応道路が限られていたけれど、今はVICSと合わせて約70万kmの全道路対応になっている。この機能自体は目新しくはないけれど、実用性から言えばキラーコンテンツと言っても過言じゃないモノ。この機能を利用するにはオプションのデータ通信専用通信モジュール「ND-DC2」を接続するか、または手持ちのスマホ(要Bluetooth PAN/DUNプロファイル)も利用することもできる。スマホを使った場合、通信経由による地図更新の「マップチャージ」など一部機能は非対応となってしまうものの、余計な出費が不要なのは嬉しい。走行距離が多めなユーザーだけにとどまらず、土日が中心となるサンデードライバーでも、渋滞を避けて快適に走ることができ、到着予想時刻もより正確になるから、大きな恩恵を受けることができるハズだ。

加えてデータ通信が可能になると「フリーワード音声検索」も使えるようになる。クラウドを利用するタイプで発話~認識には5~10秒ほどを要するものの認識率は良好。画面を見ながらタッチパネルをぽちぽちする必要がないため、「羽田空港」程度の文字数でもこっちのほうがスピーディ。一回の発話で検索が決まると変な達成感があったりするのも微妙に楽しい瞬間だ。とはいえ、発声がわるいのか何度か認識できないことが続くと、ちょっとイラッとしてしまうこともなくはない。認識のクセをつかむと認識率も上がるから、諦めずに使い続けるのもポイントかも。

そのほか、文字入力して使う「フリーワード検索」のほか、天気予報や駐車場の満空情報、営業中のATM、ガソリン価格なども調べることが可能と、より便利にナビを使えるようになる。