レクサスRXマイナーチェンジ前後比較レビュー!ブランドを牽引する基幹モデル

レクサスRXは、国内外で少々複雑な体系となっている。

北米などでの、初代RXのデビューは1998年。この初代RXは国内で1997年末に発売された、初代ハリアーと同じモデルであった。国内では、2代目ハリアーまでがRXと共通モデルとして発売された。当時、まだレクサスブランドが国内デビューしていなかったためだ。

そして、3代目RX(国内初代RX)から、レクサス専売モデルとなる。そのため3代目ハリアーは、ほぼ国内専用車として開発。RXとは完全に異なるモデルとなっている。

初代RXは、「高級セダンの乗り心地と快適性を兼ね備えたSUV」として登場。当時、まだSUVというとクロスカントリー4WDのテイストが強かった中、現在のような乗用車的なSUVの提案は斬新だった。しかも、上質な乗り心地だったこともあり、一気にヒットモデルとなる。同じクルマであったハリアーもヒットモデルとなり、高級SUVの代名詞となった。また、国内でもレクサスRX=トヨタ ハリアーという認識が強く、高級車ブランドであるレクサスへの憧れも強かった。それゆえ、多くのハリアーがレクサスRXのエンブレムを付けて走っていた。

レクサスRXマイナーチェンジ前後比較レビュー!ブランドを牽引する基幹モデル

2012年のマイナーチェンジで、3代目RXはレクサスのデザインアイコンでもある、スピンドルグリルを装備。より精悍さを増した。この当時、レクサスのラインナップはセダンが中心。しかしセダンの人気はなく、非常に厳しい販売状況が続いていた。そのような中、RXが孤軍奮闘。国内のレクサスブランドを支えていた。同様に北米でもRX人気は高く、レクサスブランドをけん引。3代目RXは、レクサスの基幹モデルへと成長した。

そして、2015年10月にフルモデルチェンジし、RXは4代目となる。大成功した3代目RXだっただけに、失敗が許されない重要なフルモデルチェンジだった。それゆえ4代目RXは、3代目RXのキープコンセプトながら、すべての面で従来モデルを大幅に進化させた。「RXでありながら、RXを超えていく」が開発コンセプトだ。

デビュー直後のパワーユニットは、3.5Lハイブリッドを搭載したRX450h、2.0Lターボを積んだRX200tが用意された。

デザイン面では、スピンドルグリルの存在感が大幅に増し、迫力あるフォルムになった。フロントフェイスは複雑で彫りの深い造形になり、非常に個性的だ。インテリアデザインは、ラグジュアリーSUVというRXのキャラクターがより鮮明になり、高級感あふれる空間になった。そして、2017年12月には、3列シートをもつ7人乗りのロングモデルであるRX450hLを設定。2.0Lターボ車は、より高級なイメージをアップさせる狙いがあるのか、RX200tからRX300へと変更されている。

そして、2019年8月にマイナーチェンジ。このマイナーチェンジでは、外観デザインなども若干変更されたが、主に機能部分の変更が大きい。

まずボディ剛性をアップし、RXの乗り心地アップや走りの質感に貢献した。また、レクサスセーフティシステム+が進化し、夜間の歩行者や昼間の自転車などを検知できるようになった。さらに、7人乗りだったRX450hLには、2列目シートにキャプテンシートを用意した6人乗りがオプション設定されている。