カワサキとKTC、次世代二輪整備サポートシステム「KMSS」を共同開発 整備記録簿の電子化や締め付けトルク値の自動設定など
カワサキモータースジャパンとKTC(京都機械工具)は11月1日、IoTを活用してサーバーからダウンロードした締め付けトルク値の自動設定など、次世代二輪整備サポートシステム「KMSS(Kawasaki maintenance support system)」を共同開発したと発表。KMSSは、全国のカワサキプラザ各店舗で10月中旬より導入されている。
KMSSの主な特長は整備記録簿の電子化にあり、車種ごとに異なるねじの締め付けトルク値をサーバーからダウンロードし締め付け作業時に自動設定、自動設定した目標締め付けトルク値に対してスマートセンシングデバイスで測定した正確な値が記録簿へ自動記録される。
KMSS使用イメージKMSSでは、KTC「TRASAS for AUTO」シリーズの「トルクル・タイヤデプスゲージ・ブレーキパッドゲージ」と組み合わせることにより、点検作業の正確性やスピードアップにより安全の見える化と作業の効率化、品質の均一化が可能となったとしている。
KMSSとトルク使用KMSSとタイヤデプスゲージタイヤデスプゲージKMSSは、二輪整備の高度化、多様化に対し、IoTを活用した次世代二輪整備サポートシステムで、安全・安心なモーターサイクルライフをユーザーに届けることを目的に開発。
KTCの「TRASAS(TRAceable Sensing and Analysis System)for Auto」は、車両整備工場の点検・整備業務における工場全体の「安全、快適、能率・効率」を向上させる、KTCの「TRASAS」シリーズの中でも、車両整備に特化したラインアップで、ハードウェアである測定具+システムソフトウェアからなり、測定具で測定したデータを無線でシステムソフトウェアへ転送。ボルトを締め付ける力「トルク値」、タイヤの溝やブレーキパッドの残量など、これまで点検時に測定した値を手書きで記録簿に記入、その後パソコンへ手入力していた作業を自動化し、データの信頼性を向上させるとともに、作業の効率化を図った。
さらに、こうしたデータを顧客管理に活用することで、顧客の満足度向上や再来店につなげるなど、アフターマーケットのさらなる安全と作業品質の向上を実現させるという。