日産など4社「カーボンニュートラル社会の実現に向けたパートナーシップ」合同発表会

3つの取り組みを同時発表して本気度をアピール

日産自動車株式会社 代表執行役社長兼CEO 内田誠氏

発表会の冒頭には、日産自動車 代表執行役社長兼CEO 内田誠氏が登壇して「本日はカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みとして、3つの案件を合同という形で発表させていただきます。それぞれの活動は異なるものの、目指すべき目的は1つ。『カーボンニュートラル社会の実現』です。同じ目的に向かってタッグを組む同志が一堂に会して発表することで、より私たちの本気度を皆さんにお伝えできるのではないかと思い、パートナーの皆さまのご理解もいただいて合同発表会という形を取らせていただきました」と前置き。

日産など4社「カーボンニュートラル社会の実現に向けたパートナーシップ」合同発表会

「どれもがカーボンニュートラル社会の実現に重要なソリューションとなる、エネルギーマネジメントに関するものです。1つ目は福島県会津若松市を舞台に、レジリエンスで美しい脱炭素都市の実現を目指す取り組みです。スーパーシティAiCTコンソーシアムさまと共に、電気自動車を核とする大規模なエネルギーマネジメントシステムの構築や、再生可能エネルギーの利活用の検証とともに、電気自動車の新たなあり方、使い方。これを共に探求していきます。スーパーシティAiCTコンソーシアムには数多くの実証事業があり、そうそうたる企業が参画しておりますが、日産もその中の1つであるエネルギー領域における実証事業の一員として参加させていただいております。皆さまとの連携を密に図りながら、ここで得たノウハウを日本全国に広げていければと考えております」。

「2つ目は自治体さま向けの脱炭素化支援パートナーシップです。住友商事さま、住友三井オートサービスさまと共に、自治体の皆さまが進めている脱炭素化の取り組みを強力に支援するものです。住友商事さまとは従来から使用済みバッテリの再生を行なう『4Rエナジー』に共同出資しており、世界に先駆けてバッテリのリサイクル事業にも積極的に取り組んできました。そのような背景から今回のパートナーシップに至っております。また、日産はこれまでに多くの自治体と、電気自動車を活用して地域課題の解決を図る『ブルースイッチ』活動を進めており、その連携の取り組みは150を超えております。そのほか、ビークルトゥホームの促進や充電器の設置など、初代『リーフ』を立ち上げた10年以上前から行なってきました。地域単位での活動をより広く、より深くすべく、3社のノウハウを融合させて、全国の自治体の皆さまと共にカーボンニュートラル社会の実現に向けて取り組んでまいります」。

「最後に、これは日産自動車単独の取り組みとなりますが、来年度初頭より実質再生可能エネルギー100%電力を、まずは従業員に向けて販売を開始します。ライフサイクル全体で脱炭素化に向けた自社での電力販売では、将来的にはお客さまに電気自動車とセットで魅力ある電力プランをご提案できるよう、検討を足早に進めていきます」。

「日産では先日、10年後のありたい姿を示す長期ビジョン『Ambition 2030』を発表させていただきました。サステナビリティを事業の中核として、信頼できるソリューションを提供することで、よりクリーンで、より安全で、よりインクルーシブな世界の実現を目指し、これを進めていくことを宣言しました。スローガンである『共に切り拓く モビリティとその先へ』が示すように、さまざまなパートナーの皆さまとタッグを組み、包括的なアプローチでカーボンニュートラル社会の実現に邁進してまいります。本日の発表は、日本におけるその取り組みの第1弾になりますが、今後の展開にもぜひご期待ください」と語り、発表した新たな取り組みの概要と目的などを説明した。