ラップタイム計測に便利。“スマホ連携腕時計”カシオ「エディフィス」を使ってみた

Toro Rosso STR12

カシオのエディフィスは、モータースポーツのファンにはおなじみのブランドだ。というのも、F1で長らくレッドブル・レーシングのスポンサーを務めていたし、現在はスクーデリア・トロロッソのスポンサーを務めており、言うまでもなく同チームは2018年からはホンダのワークスエンジン使用チームとなる。また、今シーズンは日本のSUPER GTに参戦しているTOM’Sチーム(36号車、37号車)のスポンサーにもなっており、グローバルから日本国内まで、モータースポーツファンには認知度が高いブランドの1つと言っていいだろう。

36号車 au TOM'S LC50037号車 KeePer TOM'S LC500

そのエディフィスブランドの最新製品がEQB-800シリーズになる。以下の3つの製品がラインアップされており、ベゼルカラー、バンドの素材などの違いをユーザーが好みに応じて選べるようになっている

ラップタイム計測に便利。“スマホ連携腕時計”カシオ「エディフィス」を使ってみた

モデル名ベゼルカラーバンド素材メーカー希望小売価格
EQB-800DB-1Aブルーメタル50,000円(税別)
EQB-800D-1Aシルバー46,000円(税別)
EQB-800BL-1Aブラック48,000円(税別)

今回はEQB-800D-1Aという、メタルバンドでシルバーベゼルの製品を試用した。

メタルバンドでシルバーベゼルのEQB-800D-1A左側面のボタンは、上側(画面左のボタン)がモード切替ボタン、下側(画面右のボタン)がBluetoothを開始するボタン右側面のボタンはストップウォッチモードで使うもの。上側(画面右のボタン)がストップウォッチの開始と停止。下側(画面左のボタン)がスプリットタイム用のボタンで、長押しでリセット保存用の外箱。この箱に入れた場合など、暗所では針が自動で停止して節電状態になり、無駄なバッテリー消費を避けることができる

EQB-800シリーズの最大の特徴は、アナログ腕時計のデザインを採用していながら、対応アプリをインストールしたスマホとBluetooth接続することで、スマホからさまざまな設定変更や活用ができることにある。アプリはiOS(iPhone)版とAndroid版があり、それぞれのアプリストアからダウンロードして利用できる。スマホとの接続は、Bluetooth LE(Low Energy)という仕組みを利用する。このBluetooth LEを利用するには、スマホのBluetooth機能がBluetooth 4.0以降に対応している必要がある。

Bluetoothのマークがついているボタンを押すと通信が開始されるスマホ用アプリケーション

なお、Bluetoothでスマホと接続して利用するというと、電池の持ちに不安を感じる人がいるかもしれない。実際、Apple WatchやAndroid Wearといった「スマートウォッチ」と呼ばれる製品の場合はバッテリーが1日程度しかもたない。それらの製品は常にBluetoothでスマホに接続して通信しており、かつ腕時計内にも演算装置が内蔵されており、それらが電力を消費しているのだ。

それに対して本製品では、1日4回の自動時刻修正のほか、ユーザーがボタンを押してBluetooth接続モードにしない限りは通信が行なわれないため、バッテリーへの影響は最小限だ。また、充電は文字板の下面にあるソーラーパネルを利用するため、普通に使っていれば自然に充電される。スマートウォッチのように1日で電池切れになるということはないので、安心してほしい。なお、文字板に用意されている充電ゲージで現在の充電量が確認できるので、足りないようなら光に当てて充電するといいだろう。

なお、付属のケースなど、光が当たらない暗所に夜間に起き続けると、腕時計が自動で状況を認識し、まず秒針を止める。さらにその状態が数日続くと日付け以外の針の動きが止まり、Bluetoothやアラームなどほとんどの機能も停止する仕組みになっている。腕時計をケースから出すと元のように動き出すので、必要がなければケースなどにしまっておくといいだろう。