ASCII.jp Hondaのハンディータイプ蓄電池「LiB-AID E500」で音質が変わるのか?
Honda「LiB-AID(リベイド)E500」(8万8000円)
家庭用電化製品にも給電できるHondaのハンディータイプ蓄電池「LiB-AID(リベイド)E500」(8万8000円)が世に出て約4年。このような蓄電池はAnkerをはじめ数多くありますし、今更感もありますけれど、使う機会があったので、実際の使い心地をご紹介したいと思います。
リベイドE500の背面
リベイドE500の側面に設けられた端子群
リベイドE500の側面
リペイドE500は、全長266×全幅182×全高248mm/重量5.3kgのボディーに、377Whのリチウムイオン電池と充放電回路を搭載した蓄電池。USB(5V)、アクセサリーソケット(12V)のほか、AC100Vも出力可能。300Wの電力なら約1時間、500Wの場合は約35分間利用可能。スマホ(5W)なら20回、ノートPC(65W)なら4回分の充電が可能なばかりか、電気毛布(55W)なら4時間、1リットルの電気ポット(430W)なら約3回湯沸しできるとのこと。もう1台並列につなぐことも出来、消費電力の大きな家電を使いたい方にはうれしいのでは? 充電はAC、DC入力問わず6時間で満充電できる、としています。
リベイドE500の表示部
リペイドE500を手に持つと、意外と重たくてビックリ。1日中持ち歩いて使うという使い方は現実的ではなく、普段はクルマなどに置いて使うのがメインになりそうです。ということで車内に設置し、ノートPCのアダプターと本機を接続。AC100Vの出力ボタンを押下して利用開始。消費電力量と蓄電量はLEDで4段階表示されます。この手の蓄電池で細かい数字を表示するモデルがありますが、個人的にはこちらの方がわかりやすいように思います。ですがAC100Vを利用すると意外と発熱することに驚き。背面に冷却ファンが用意されており、より大電力を取り出そうとすると動き出します。よって何かに密着した状態での使用は避けた方がよさそうです。
リベイドE500の充電池。上がDC入力用、下がAC入力用
リペイドE500を車載利用する際、おそらく充電器を差しっぱなしにすると思うのですが、この充電器が意外と大きく、そしてかなり発熱します。保護回路が入っているでしょうけれど、布などをかぶせたりしない方がよいでしょう。もう一つ気になったのは6時間という充電時間。家なら「寝る前にセットすれば、朝にはフル充電」という長さなのですが、クルマで6時間は、ちょうど東京から大阪までの運転時間に相当します。E500の電気を使い切った後、運転中に充電しようとして「全然貯まらないんだけど……」という失敗をしました。
筆者が車内でリベイドE500を使っている時の様子
とはいえクルマの中でAC100Vが使える恩恵は想像以上で、コロナ禍から始まったリモートワークで絶大なる威力を発揮すること間違いナシ。同じ容量で海外製なら半値程度で購入できなくもないのですが、Honda製だからという安心感から「買うならコッチかなぁ」という気持ちになったりします。以前は白、黒、赤の3色展開でしたが、黒は生産終了し、現在は白と赤の2色展開。ほかにも本体上下四隅に「コーナープロテクター」を取り付けて衝撃吸収性の向上をはたした「LiB-AID E500 for Work」(14万800円)も発売されています。
LiB-AID E500 for Work(14万800円)
さて。リペイドE500のカタログなどを見ると「綺麗なACを作る」ということを謳っており、さらにマニアックなことに、AC出力時の周波数切替(50Hz、60Hz)も用意されていたりします。家電で交流周波数を意識することは減りましたが、一部に電源の周波数に拘る方々がいらっしゃいます。オーディオ愛好家の方です。
LiB-AID E500 for Music(29万7000円/販売終了)
実はリペイドE500は以前、電源コンセントをはじめとしてオーディオグレードの部品を採用した限定モデル「LiB-AID E500 for Music」(29万7000円)が発売されていました。このモデルは2019年に開催された東京モーターショーで展示されていたのですが、係員の説明によると社内のオーディオ愛好家の方が、オーディオ機器をE500から給電すると音質が変化したことから商品化したのだとか。オーディオは電気の力で動きますから、電源を変えれば音は変わります。