ASCII.jp クルマの中でもAlexaを! Amazon.co.jpが「Echo Auto」を発売
から、クルマの中で音声サービス「Alexa(アレクサ)」を利用できる「Echo Auto(エコーオート)」が、9月25日に発売され、9月30日より出荷が開始された。価格は4980円(税込)。は、その出荷開始にあわせてメディア向けのオンライン説明会を30日に実施した。
Amazon「Echo Auto」
「Echo Auto」はクルマで使うことを前提とした、Echoシリーズ初の車載デバイスだ。スマートフォンのAlexaアプリを介して、インターネットに接続し、自宅と同じようにAlexaのサービスを利用できる。車内の音響特性を考慮して設計された8つのマイクを搭載し、騒々しい車内環境でもユーザーの声を的確に拾い上げるという。また電源はシガーソケット、もしくはUSBポートから得るようになっており、音声は3.5㎜オーディオケーブルかBluetooth接続でカーオーディオに送る。エアコン送風口に本体を設置するためのアタッチメントも付属する。Alexaを利用したことがある人間であれば、クルマで使うための導入も簡単にできることだろう。
オンライン説明会では、Alexaインターナショナル・ゼネラルマネージャーの大木 聡氏が最初に製品のアウトランを説明。ビデオでビジネスやファミリーでの具体的な利用シーンが披露された。後半戦としてモータ―ジャーナリストの竹岡 圭氏が登場し、昨今の自動車業界におけるカーエンターテイメントやHMI、コネクテッド関連の事情を解説した。
左がAlexaインターナショナル・ゼネラルマネージャーの大木 聡氏。右がモータ―ジャーナリストの竹岡 圭氏
今回の「Echo Auto」で、具体的に利用できるサービスは、Amazon MusicやSpotifyなどの音楽、ニュースや天気予報の視聴を筆頭に、電話をかけたり、車内から自宅のAlexa対応スマート家電の操作となる。
印象的だったのは「現在は家庭で利用していたAlexaを、そのまま車内へと持ち込んだフェーズである」という大木氏の説明だ。また「ユーザーの希望が多ければ、それに対応してゆく」との説明もあった。つまり、今回の導入は、クルマの中でAlexaを活用する第一歩に過ぎないということ。今後、ニーズにあわせて進化してゆくことが示唆されたのだ。
日産が7月に発表した新型EVのアリアは、Alexaが採用されている
また、竹岡氏は今回のEcho Autoは「手軽に最新のコネクテッド機能が利用できる」「拡張性がある」「手ごろな価格」とのメリットがあると説明した。竹岡氏が言うように、今自動車業界が熱心に取り組んでいるコネクテッド機能とそれを利用するサービスは、その多くがAlexaのサービスと重なっている。それを手軽なデバイスとアプリで安価に利用できるというのは、非常に大きな魅力だ。
ちなみに北米で開催されるCESのような技術展示会では、クルマ側にAlexaに対応する機能を用意するというアイデアが数多く展示されている。クルマのオーディオだけでなく、エアコンやキーロック、さらには自動運転機能にまでAlexaを対応させようというアイデアだ。今回のEcho Autoは、そうしたクルマの未来図に向かう、最初の一歩と言えるだろう。今後の発展、拡張性に期待したい。
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。
最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。