サザエ、タコ…「密」を避けたら密漁増えた コロナ禍の沖縄で潮干狩り盛んに 海保まとめ
第11管区海上保安本部は26日、2021年に送致した海上犯罪が235件だったと発表した。犯罪別の最多は漁業関係法令の92件で全体の39%を占めた。新型コロナウイルスの影響を受け、密を避けるために海で潮干狩りをする人が増え、漁業権を持たない人によるサザエやタコやなどの不法採捕が増えたとみられる。【動画】半グレら無許可「食べ放題店」数千万円を荒稼ぎ 漁業関係法令には漁業従事者以外の人による特定の貝類やタコなどを不法採捕する漁業法違反や、一般人が水中銃を使って魚などを取る県漁業調整規則違反などがある。21年の92件は、11管が設立された1972年以降で2番目となる多さ。最多は76年の99件だった。漁業関係法令は2019年まで減少傾向にあったが、20年で70件、21年で92件と増加に転じた。
2021年に送致された罪種別海上犯罪
11管は、漁業関係法令に関する送致が増えた要因について、コロナで密を避けるため、海で潮干狩りをする人が増えた可能性を指摘する。不法採捕の多くはサザエなどの貝類だった。潜水する技術が必要ないため、漁師ではない一般の人でも気軽に採捕できる。11管刑事課の新屋満課長は「ネットで採取してはいけない生き物を調べた上で、安全に海との関わりを楽しんでほしい」と呼び掛けた。 送致件数235件の内訳は漁業関係法令のほか、船舶安全法違反などの海事関係法令81件(34%)、船舶衝突などの業務上における過失の刑法23件(10%)、油漏れなどの海上環境法令23件(10%)だった。 (友寄開)