アウトランダーPHEVはオレの秘密基地!!

ぶっちゃけ、電気自動車(ハイブリッドカー含む)は、車輪がついてる大容量モバイルバッテリーだ。しかも、内蔵電池はモバイルバッテリーと同じリチウムイオン電池(ごく一部の車はニッケル水素電池)を使っている。違っているのはUSBコネクターが付いていないのと、超大容量ってぐらいだ。

アウトランダーPHEVのバッテリー容量は12kWhで、モバイルバッテリーと同じmAh表記にすると約3,243,000mAh(12,000Wh÷3.7V×1,000)だ。大容量すぎてさっぱりイメージできないので、iPhone(5.45Wh)に換算するとだいたい2,200台分のバッテリーになる。だから何? って言われても困るが……。Youtubeを見まくっても5、6年は電池切れの心配がないぐらいの容量だ。

大容量バッテリーを積んだアウトランダーPHEVは、非常用の電源にもなるのが魅力。その用途は無限大だこの手のDC/ACコンバータは出力が小さくで液晶テレビが見られる程度。ちなみにこの製品は出力280Wだトランクとセンターコンソール(リアシート側)にコンセントが設置されている。出力は2つ合わせて最大1,500W

さて、プラグインハイブリッドやピュアな電気自動車は、V2H(ビークルトゥホーム)対応の充放電器に接続できれば、車のバッテリーを家庭用の非常電源として使える。だけどこの充電器、値段が高い上に、配電盤の工事なども必要でかなり大掛かり。1、2万円で買えるDC/ACコンバータでもシガーソケットから100Vを取り出せるが、供給できる電力は桁が違う。

でも、アウトランダーPHEVなら車に付いているコンセントに家電をつなぐだけでOK! しかも、取り出せる電力は、1,500Wと壁コンセントほぼ1個相当で大電力! 高額な機器や工事もいらないし、DC/ACコンバータでテレビを見るのがやっと……なんてこともない。

アウトランダーPHEVはオレの秘密基地!!

しかも、電池残量がゼロになったらエンジンがかかって充電できる。うまく電力をやりくりすれば、ガソリン満タンで10日ぐらいの非常電源になる。素晴らしいっ!

さらに、アウトランダーPHEVのコンセントは、電気の質が家庭用の壁コンセントとほぼ同じ。これ重要! 安価なDC/ACコンバータだと、家庭用コンセントとは似ても似つかない擬似100Vだ。

壁コンセントの電気をオシロスコープで見たところ。きれいな波が描かれているアウトランダーPHEVの電気。ところどころゆがみがあるが、コンセントに近いきれいな波DC/ACコンバータの電気。似ても似つかぬ波形なので、動かない家電が多い

これでも半数以上の家電が動くのだが、中には動きがおかしいもの、異音を発するもの、まったく動かないものなどもある。擬似100VのDC/ACコンバータで使えない機器は、だいたいこんなものになる。

・扇風機:モーターから異音・冷蔵庫:コンプレッサ用のモーターから異音・電子レンジ:出力不足・デスクトップパソコン:電源が入らない・LED電球:ものによって点灯しない

これは一例なので、他にもあるし、中にはすんなり動くものもある。ただ一般的には、DC/ACコンバータの擬似100Vは、モーター系の家電がうまく動かないことが多いと言われている。

逆に言えば、アウトランダーPHEVのコンセントは、家庭用の壁コンセント1個分とほぼ同じで、合計の消費電力さえ1,500W以内であれば、どんな家電も使える汎用高性能ポータブル電源ということだ。しかも、エンジンをかければ発電も可能で、たとえ大規模な停電が発生してもガソリンがなくならない限りは、電力に困ることなく暮らせる。

ぜんぜん車の記事になってないけど大丈夫!?

ということで、アウトランダーPHEVでサバイバルしてみた。