ロボット導入から無人店舗化まで、リテールテックの比較用Webサービス開始:スマートリテール
ピアズは2021年7月8日、リテールテックに関連した国内外のソリューションについて、選定から導入までをサポートするサービス「リテールテックプラットフォーム」をローンチすると発表した。リテールテックに特化したソリューションプラットフォームを事業として展開するのは「国内初の事例」(ピアズ)という。
リテールテックプラットフォームでは無人店舗を実現するための各種ソリューションの他、店内で稼働する掃除ロボットや、商品を実際に試用できる体験型店舗、商品を受け取るためのスマートロッカー、スマートカートなどの導入、運用を実現するソリューションを掲載している。これ以外にも、モバイルオーダーやオンライン接客、データ分析、店舗管理、在庫管理など10のカテゴリーに対応した、20種類以上のソリューションを現時点で用意している。
プラットフォームを新しく開設※出典:ピアズ[クリックして拡大]ピアズ 取締役の二階堂京介氏は、リテールテックプラットフォーム最大の特徴として「小売業者に寄り添ったサービス設計」(二階堂氏)を行った点を挙げる。
具体的には各ソリューションに関する情報を掲載するメディア機能に特徴を持たせた。ピアズの担当者が実際にソリューションを体験して、各ソリューションの概要や機能、導入効果、利用フローなどを同一フォーマットで記載している。従来はソリューション提供企業やITベンダーからの提案書や、コンサルティング会社からのアドバイスの内容から各ソリューションの特徴などを個々に検討しなければならなかったが、こうした手間を省力化する。製品カテゴリー内での他ソリューションとの機能比較表や利用料金なども明記して、ソリューション選定をサポートする。
ソリューション選定後は、小売業者の経営本部と現場店舗をピアズが仲介して、情報伝達や導入支援をサポートする。ピアズ 代表取締役の桑野隆司氏は「国内でもリテールテックへの関心度は高まっているが、なかなか普及が進まない。経営本部と現場の小売店舗の間でスマート化への意識やITリテラシーの差があることなどが原因だ」と指摘する。ピアズが両者を仲介することで、こうした問題を解消する狙いがある。
選定、導入前後をサポート※出典:ピアズ[クリックして拡大]これに加えてピアズは小売店舗の現場で生じている課題を分析、特定して、ソリューション導入に向けた企画立案も行う。ソリューション運用を定着させるための現場教育や、課題抽出、改善施策の展開までワンストップで提供するという。
ピアズはリテールテックプラットフォームを通じて、中規模の小売業者を中心に2年間で5000店舗の導入を目指す。また二階堂氏は、ピアズの今後の中長期的な展望として、オンライン接客用のアバターや接客ロボットの開発に取り組みたいと語った。
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