ヤマハ、安定感のすぐれるLMWの新型「TRICITY300 ABS」
スタンディングアシストや新フレームを採用し、安心感と快適性がさらに向上
ヤマハ発動機は9月30日に、単気筒SOHC 292cm 3 の“BLUE CORE(ブルーコア)”エンジンを搭載するLMW(Leaning Multi Wheel)の新型「TRICITY300(トリシティ サンビャク)ABS」を発売する。価格は95万7000円
TRICITY300は、“The Smartest Commuting Way”をコンセプトに開発。旋回時の優れた安定感や自然なハンドリングを生み出すLMWテクノロジーや、高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減を実現し、パワフルで環境性能に優れた“BLUE CORE”エンジンなどにより、日常的な通勤・通学や都市の移動に安心感と快適性をライダーに寄与。
また、車両の自立をアシストする「スタンディングアシスト」を市販モデルに初採用した。ボディカラーは「ブルーイッシュグレーソリッド4」「マットグレーメタリック6(マットグレー)」「マットダークグレーメタリックA(マットグリーニッシュグレー)」の計3色が設定される。
ブルーイッシュグレーソリッド4(グレー)マットグレーメタリック6(マットグレー)マットダークグレーメタリックA(マットグリーニッシュグレー)大型スポーツタイプのLMWモデル「NIKEN」で実績のある“LMWアッカーマン・ジオメトリ”を新たに専用設計し採用。フロントサスペンション周りとのバランスを最適化、自然なハンドリングと接地感を実現し、快適で質感ある乗り心地を両立。
LMWアッカーマン・ジオメトリとは、リーン(傾斜)し、なおかつ内外輪差が生まれるフロント2輪が、常に旋回方向を向く設計を成立させ、同心円を描く滑らかな旋回を可能とするヤマハ独自の構造LMWテクノロジーは、自然なリーンを生み出す「パラレログラムリンク」と、フロント二輪にそれぞれ独立して取りつけられた「片持ちテレスコピックサスペンション」が両方働くことで、段差などの衝撃を吸収する役割を果たす。
スイッチ操作によりLMW機構上部のアームに設置したディスクを電動キャリパーでロックし、車両の自立をアシスト。アシスト中もサスペンションの伸縮機能は維持されるので、押し歩き時に小さな段差などを越える時も、車体を取り回ししやすくなっている。
後席に人が乗るときなども車体が傾かないので安心スタンディングアシストのスイッチはステアリングに配備条件が揃った状態で機能を使える欧州向けスポーツスクーター「XMAX300」のBLUE COREエンジンをベースに仕様を最適化し、心地よい加速フィーリングや快適な乗り心地を実現。また、フューエルインジェクションは、3次元マップをエンジンに合わせてセッティング。燃料噴射量と点火時期を最適に制御し、燃費やトルク特性を向上させた。
細径パイプと板材を組み合わせた新設計フレームにより、強度と剛性バランスを最適化。また、ステアリングパイプとフレームの接合部を箱型としたことで高い剛性を確保。さらに、フレームへのエンジン搭載方法はリンク式を採用し、搭載位置の最適化とともに、走行時にライダーへ伝わる振動を低減することで、安定感としなやかな乗り心地を実現する。
フロント二輪であることによって急な横風でもふらつきが少なく、すぐれた安定感を実現「Y」がモチーフの「TRICITY シリーズ」のブランドアイコンに、エアーマネージメント機能を追加。またLMW機構やスタンディングアシストを取り込んだボリュームを活かし、TRICITYシリーズの上位機種にふさわしい立体感を表現。
デザインのコンセプトは“My Right Arm(ビジネスを支えてくれる右腕)”として、信頼できるビジネスパートナーのようなモビリティとしての位置づけ。上質なファッションスタイルと調和する低彩度なボディーカラーをベースとし、足まわりにアクセントカラーを配する事で特徴的な機能を強調、洗練した軽快感を演出する。また、サイドビューから“ハ”の字になるスタンスにより、車体の踏ん張り感を表現。
3輪のLMWに対応したABS(アンチロックブレーキシステム)とUBS(ユニファイドブレーキシステム)を採用。ABSは3つのブレーキ系統をそれぞれ最適に制御し車輪のロックを低減、UBSは、リアブレーキ操作でフロントブレーキにもバランスよく効力を発生させ制動時の車体挙動に穏やかさをもたらす。