スバル・レヴォーグSTI Sport EX(4WD/CVT)【試乗記】 ワゴンがあるじゃないか!

低いことはいいことだ

『webCG』編集部で試乗車をピックアップして、流れの速い駒沢通りに出る。右折する鎗ヶ崎の交差点までは短い上り坂だ。2車線をすみやかに斜行して右に寄らないといけない。強めにアクセルを踏み込んだところで、オーッ! と思った。間髪入れず反応したエンジンがイイ。それだけではない。やっぱりこういうのはイイなあと思った。屋根も車高も高すぎない、こういうクルマ。

スバル・レヴォーグSTI Sport EX(4WD/CVT)【試乗記】 ワゴンがあるじゃないか!

増える一方のSUVと違って、まずアイポイントが低い。つまり路面に近い。成人の目線よりずっと低い位置に座って動くこういうクルマは、本来、それだけで非日常的でリフレッシングなのだ。身のこなしのレスポンスも背高のSUVとは初期設定が違う。なんてことをファーストタッチで再認識させてくれたのが新型レヴォーグである。

試乗したのは「STI Sport EX」。シリーズ唯一400万円を超す最上級モデルだが、これまでの販売比率ではSTIが全体の6割を占め、2グレードあるSTIでは上級のEXが95%を占めるという。

新開発の1.8リッターエンジンは全車共通だが、電子制御ダンパーやドライブモードセレクトなど、スバル初の機能装備や専用の内外装をまとうのがSTIである。さらにEXは最先端の運転支援システム「アイサイトX」や11.6インチのセンターディスプレイといった新型レヴォーグ自慢の装備を持つ。「出たては高いほうから売れる」という定石どおりのナンバーワン売れ筋モデルである。

2020年10月に2代目へとフルモデルチェンジした「スバル・レヴォーグ」。今回は新型のトップグレードと位置づけられる「STI Sport EX」に試乗した。
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「デジタルコックピット」と名づけられた、新型「レヴォーグ」のコックピット周辺部。大型のセンターディスプレイや液晶タイプのメーターが目を引く。
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「STI Sport」および「STI Sport EX」グレードのシートはブラックとボルドーの本革で仕立てられている。レッドステッチも特徴的なディテールのひとつ。
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後席の背もたれは3分割式。写真のようにリクライニングできる。
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