マセラティ、新型SUV「レヴァンテ ハイブリッド」 理想的な前後重量バランスでスポーティな走りを継承
マセラティは4月19日(現地時間)、新型「レヴァンテ ハイブリッド」のワールドプレミアを上海モーターショーでのライブとオンラインの両方で行なった。
ワールドプレミアの冒頭には、スペシャルゲストとして、マセラティ ブランドグローバル アンバサダーに就任したデビッド・ベッカム氏がビデオメッセージで登場。続けて、アーティストのダーダスト氏が登場し、特別なサウンドトラックを演奏した。
マセラティブランドグローバルアンバサダーに就任したデビッド・ベッカム氏特別なサウンドトラックを披露したアーティストのダーダスト氏2020年の「ギブリ ハイブリッド」から始まったマセラッティの電動化戦略は、今回の新型レヴァンテ ハイブリッドで大きく前進。「より速く」「より環境に優しく」をテーマに、これまでのディーゼルモデルよりも速く、これまでのディーゼルエンジンやガソリンエンジンよりもサステイナブルに仕上げられたという。
新型レヴァンテ ハイブリッドは、4気筒 2.0リッターターボエンジンと48ボルトのハイブリッドシステムが組み合わされ、減速・制動時にはエネルギーを回収。トランスミッションはZF製の8速ATを採用し、4輪駆動のみの設定となる。装着するタイヤは前後265/50 R19。最高出力330HP/5750rpm、最大トルク450Nm/2250rpmを発生し、最高速度は240km/h以上、0-100km/h加速6秒というパフォーマンスを誇る。
6気筒エンジン搭載車と比較して車重が軽く、バッテリーをリアに配置したことで、積載性を損なうことなく、車両の前後バランスの最適化に成功。ボディサイズは5005×1981×1693mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3004mm、車重は2090kgとなっている。
マセラティのHEAD OF PRODUCT PLANNINGであるフランチェスコ・トノン氏オンライン発表会で、マセラティのHEAD OF PRODUCT PLANNINGであるフランチェスコ・トノン氏は、新型レヴァンテをハイブリッドモデルにした理由を、ユーザーの声に耳を傾け、パフォーマンスとドライビングに寄与するハイブリッドシステムの要望が多かったことを理由に挙げた。そしてその結果「CO2排出量削減と省燃費にもつながった」と語った。
また、プラグインハイブリッドにしなかった理由としては「マセラッティといえばパワー、パワーといえばマセラッティでもあり、それは車両重量と重量バランスが密接に関係する」と解説。続けて「プラグインハイブリッドすると、どうしても重量が重くなり、ユーザーの求めるドライビングの楽しさと相反してしまう」と理由を説明した。
さらにマセラッティの特徴でもあるエキゾーストサウンドについても「増幅器などを使わずに、排気系の調整と共振器の採用により、これまでのモデルと同じようにマセラッティ サウンドを創ることに成功した」と明言。
CO2の削減量についても、V6ガソリンエンジンより最大18%、ディーゼルエンジンよりも最大3%削減を実現したことと、車重も350PSのV6モデルよりも20kg、レヴァンテのディーゼルモデルよりも115Kgほど軽くできていることを紹介した。
ボディカラーは、新色のエクステリアカラーとして、三層コートの「アズーロ・アストロ メタリック」が設定され、これはマセラッティのカスタマイズプログラム「マセラッティ フオリセリエ」で選択可能となる。
マセラッティではハイブリッドカーを象徴する色としてブルーを採用していて、ギブリ ハイブリッドと同様に、エクステリアでは、サイドエアダクト、ブレーキキャリパー、Cピラーのロゴにブルーを採用。インテリアもシートのステッチにブルーがあしらわれている。
新型レヴァンテ ハイブリッドは、新しいマセラティ コネクト プログラムを搭載。常にネット環境に接続されていることで、クルマの状態を監視することができ、サービスが必要な時にはドライバーに警告を発し、カスタマーケアの体験を向上させてくれる。また、音声認識機能も搭載し、アマゾンのアレクサも利用でき、話しかけるだけで、家からレヴァンテ、レヴァンテからホームデバイスを管理することも可能としている。
また、スマホやスマートウォッチなど、最大8つのデバイスを接続することを可能とし、マセラティコネクトアプリを介してガソリン残量などクルマを監視できるだけでなく、車両の位置を確認できるなど、盗難防止にも役立つという。