ラジオで爽やかに目覚めたい! だけなのに、けっこう大変だった話。ソニーの電球スピーカー&ラジオ

“目覚ましラジオ”の理想と現実

 「ウェイクアップタイマー付きのラジオを使えばそれで解決じゃない」と、多くの人がまず突っ込みを入れたくなるだろう。あるいは、スマートフォンに詳しい人なら「radiko.jpをアラーム化すればいいじゃない」と思ったりもするはずだ。たしかにその通り、指定時刻に電源が入ってラジオが流れれば、もしくは同じようにradiko.jpが再生される機器があれば、まるっと解決である。ところが、これが“ない”のだ。

 いや、実際にはウェイクアップタイマー付きのラジオは、少ないがいくつか存在する。今回検証に使ったFM/AMホームラジオ「SRF-V1BT」もその1つだ。しかし、日沼家が理想とする“目覚ましラジオ”というものを考えた時、詳しくは後述するが、実はタイマー付きラジオというだけでは解決できない。その理想とは下記のようなものだ。

平日の朝の指定した時刻ちょうどから、別所哲也さんの声(FMラジオ J-WAVE 81.3MHz)を寝室で目覚まし代わりに聞きたい。ただし部屋が狭いのでできるだけ場所を取らない方法で

ラジオで爽やかに目覚めたい! だけなのに、けっこう大変だった話。ソニーの電球スピーカー&ラジオ

(by 妻)

 どうだろうか。実にささやかな願いではないか。「場所を取らない方法」というところは引っかかるが、難なく実現できそうに思えるだろう。でも、正確にこの内容を実現しようとすると、現段階では難しい。人によって“難しい・難しくない”の程度に差はあるにしろ、もし「こんなに簡単にできる方法があるよ」という人がいればぜひ教えてほしい。煽りとかではなく、今も本気で知りたいのでよろしくお願いします。

 それはそれとして、IoT時代まっただなかの昨今、あらゆる機器がネットワークにつながり、連携も可能になっているわけで、ラジオをアラーム化することくらい、いかようにもできるだろうと筆者も高をくくっていた。なので、最初に頭のなかで以下の「目覚ましラジオソリューション」の候補がぱっと浮かんだのだった。

 考えたことは考えたのだが、実は最後の候補を除き「NG」だった。なぜなのか、1つずつ解説していこう。

 まず1番目、「radiko.jpをアラーム化するスマートフォンアプリを使う」は、真っ先に思いつき、真っ先に候補から外れたパターンだった。Google Playで検索すればそのようなアプリは見つかるが、radiko.jpがタイムフリー聴取に対応したあたりから、指定時刻にradiko.jpは起動しても再生が始まらない、という非公式アプリならではの問題が発生しているのである。

 次に2番目「ラジオ・radiko.jp機能付きの省スペースなミニコンポを使う」。これはわりと有力な候補ではあったのだが、筆者宅の寝室では、妻と子供2人が寝る分の布団を敷くともう寝かしつけ用の絵本以外はほぼ何も置くことができない状態。筆者自身は部屋の外で寝ることになるほどで、そこに新たに本体とスピーカーを置く場所は作れそうにないのだ。外部電源が必要で、置き場所の自由度が低いのもデメリットだった。

 3番目の「パソコンやスマートフォンでradiko.jpのWebページにアクセスして再生する」は、radiko.jpのアラーム化アプリが使えないことから検討し始めた方法だが、結局こちらもタイマーをどうするか、という問題は残る。また、指定時刻にradiko.jpにWebブラウザーでアクセスできたところで、特定のラジオ局を自動再生するには至らない。それに、radiko.jpのWebサイトのプレーヤーにFlashが使われている現状では、Flash非対応のスマートフォンからはどうしようもない。

 radiko.jpのパートナー企業などにのみ提供されているAPIも存在し、それを使うことで外部からワンクリックで指定ラジオ局を再生し始めることも可能なようだが、非公開のものを非公式の形で使う方法は、アラーム化アプリと同様の問題をはらんでいると言えるだろう。