フォード、「F-150 ライトニング」初公開 ピックアップトラック「F-150」のEV版

15.5インチのタッチスクリーンを搭載

センターコンソールには15.5インチのタッチスクリーンを搭載し、音声対応ナビゲーションはもちろん、Apple CarPlay、Android Auto、Amazon Alexa、SYNC AppLinkアプリなどにも対応する。また、12インチのインストルメントクラスターは、「ハンズフリー・ハイウェイ・ドライビング・モード」での車両のパフォーマンスや、回生ブレーキによる車両への電力供給の状態をアニメーション・グラフィックでスムーズに伝え、必要に応じて関連情報をシームレスにドライバーへ提供してくれる。

フォード・モーター・カンパニー、バッテリー・エレクトリック・ビークル担当ジェネラル・マネージャーのダレン・パーマー氏は「F-150ライトニングは、私たちが作った中でもっともスマートなF-150です。F-150ライトニングは、没入感のあるタッチスクリーンを備えており、お客さまが必要とするすべての情報を瞬時に提供することができます。また、フォード・パワーアップ・ソフトウェアのアップデートにより、この体験はさらに向上します」と述べている。

フォード、「F-150 ライトニング」初公開 ピックアップトラック「F-150」のEV版

ストラテジック・パートナーシップのEVマネージャーであるライアン・オゴーマン氏は「嵐の中で避難するときも、猛暑の中で安全に過ごそうとするときも、お客さまはもっとも必要なときにトラックを使って電力を得ることができます。F-150ライトニングは、必要に応じて車両への充電と家への電力供給をシームレスに切り替えられるように設計されており、フォードは米国で初めてこの機能を電気トラックに搭載しました」と述べている。

80Aの「フォード・チャージ・ステーション・プロ」と、フォードが設置を支援している「ホーム・マネジメント・システム」を自宅に揃えると「フォード・インテリジェント・バックアップ・パワー」が使えるようになり、停電時などはF-150 ライトニングから自動的に家に電力が供給されるようになる。電力が回復すると自動的にバッテリーを充電する状態に戻るという。

1日の平均使用量を30kWhとすると、F-150ライトニングとエクステンデッド・バッテリーの組み合わせで、最長3日間、電力が配給されている場合は最長10日間、家庭内の電力をフルに供給することができるとしている。

今後フォードは「フォード・インテリジェント・パワー」を導入する予定で、エネルギーコストの高いピーク時にトラックを使って家庭に電力を供給しながら、低コストの夜間料金を利用して、朝のドライブに間に合うように車両を充電しておくといった使い方もできるようになるとしている。

F-150 ライトニングは強力なプロパワーオンボードを搭載しているので、外出先でも内蔵コンセントを利用してさまざまなツールや電子機器、家電製品に直接電力を供給することを可能としている。ベース車両には2.4kWの電力が標準装備され、上級グレードの「ラリアット」と「プラチナ」は、トランクに設置された最大2.4kWの電力とキャブやベッドに設置された最大7.2kWのコンセントが組み合わせられ9.6kWの電力が標準装備される。

F-150 ライトニングのボンネットの下には、ハイテク技術を駆使した「メガパワーフランク」があり、機内持ち込み用バッグ2個とスーツケース1個、またはゴルフクラブ2セットを収納できる400Lの積載容量と400ポンドの積載量を誇る。またこのスペースは、防水加工が施されているほか、4つのコンセント、2つのUSB充電口、フロアには排水機能も備わっている。

ボンネット下のメガパワーフランク

グローバル・フィーチャー・プロセスのスーパーバイザーであるナンシー・レッペンハーゲン氏は「フロント・トランクという言葉だけでは、フォードがこのハイパワーなスペースに詰め込んだ革新的な技術や機能をすべて説明することはできません。お客さまは自分のトラックの能力を再考し、これまで考えられなかったような体験を可能にするでしょう」と述べている。