アマゾンの車載デバイス「Echo Auto」を解説! 車内でも「Alexa」

米Amazonが2019年9月21日に発表したEchoデバイス群の中で車載用「Echo Auto」にフォーカスを当てて改めてこのデバイスを紹介する。

自動車メーカーは音声アシスタント導入に積極的

Echo Autoを紹介する前に、音声アシスタントの車載の動向を整理しておく。BMWのIntelligent Personal Assistant、メルセデス・ベンツのMBUX、AUDIのAlexa、ルノー・日産・三菱のGoogle Assistant、プジョー・シトロエンのHoudifyなど自動車メーカーによる音声アシスタント搭載の動きは加速している。ここで上げた事例以外にも基本的に今後買う新車には自動車メーカー独自のアシスタントもしくは、Google Assitant、Alexa、Houdifyなどが搭載されていくことはほぼ既定路線だ。メーカーや車種によっては複数のアシスタントを搭載することも当たり前になりそうだ。ただ、これらは基本的に今後購入する新車に搭載されているという話であって、過去の車が対応しているわけではない。

アマゾンの車載デバイス「Echo Auto」を解説! 車内でも「Alexa」

旧車への救世主は後付可能な車載デバイス

車載を前提としていないAmazon Echo Dotを無理やり車載して使う方法もあるが車載するまでのプロセスも手間で、専用デバイスに比べると不便な面は否めない。その点、車載専用デバイスとして開発されたRoav VIVA (50ドル)、Garmin Speak (149.99ドル)、Muse (55ドル)などは取り付けや給電方法なども車載を前提として使い勝手は悪くはない。気になるのはマイク性能だ。Amazon Echo Dotなどのエントリーモデルでも7マイク搭載のアレイ構成となっているが、車載デバイスはせいぜい2マイクと聞き取り能力が万全とは言えない状況がある。家庭内よりノイズが多い車内において若干心細い状況もあった。

Amazon純正「Echo Auto」、車載デバイスの真打ち登場!

そんな中、発表されたのがこの「Echo Auto」だ。車内のダッシュボードに設置する小型のデバイスで、単体では機能せず、Bluetooth経由でスマートフォンと接続して利用するタイプだ。スマートフォンの通信回線やGPS情報を組み合わせることで車載Echoデバイスとして機能する。車載デバイスとしてハンズフリーでEchoを運転中に使えることがメリット。音楽再生はもちろん、ニュース、天気予報、オーディオブック再生、電話をかける、スキルを利用するなどAlexaに尋ねること全般が車の中で利用できる。また車載らしい機能としては、最寄りのガソリンスタンドを検索したり、Google Map / Apple Maps / Wazeなどサポートする地図アプリと連携してスマートフォンに道順を表示するよう指示することもできる。また最近実装されたロケーションベースのAlexaルーチンも活用すれば、車庫に到着したら照明をつけるといったカスタムも可能だ。Echo Auto本体にはUSBポートと、3.5mmオーディオジャックを備えている。電源はUSBポートからシガーソケットにつなぐ車載デバイスとしては典型的な作り。Echo Autoはスピーカーを内蔵していないので、外部オーディオ入力可能なカーオーディオまたはインフォテインメントシステムを搭載した車が必要となる。車載のオーディオと3.5mmオーディオジャックもしくはBluetooth経由でEcho Autoを接続して使う。問題は3.5mmオーディオジャックやBluetoothに対応するオーディオを搭載していない車だ。この場合、FMトランシーバーなどを介して車載のラジオに音を飛ばすということで対応は可能だが、若干ノイズが入りがちになるかもしれない。Echo Auto本体上部には8マイクを搭載している。このマイクアレイが車内特有のノイズやカーオディオの音がある環境でも発話者の声を聞き取ることができるという。これがこのデバイスの最大の競合優位性だろう。また本体前面にはAlexaらしいブルーのLEDバーが搭載されており、Alexaユーザーにとっては違和感のない作りといえる。今年後半に米国で販売予定で、現在招待者のみが購入可能だ。価格は通常49.99ドルのところ、現在招待者向けには24.99ドルとなっている。このデバイスが日本で発売されることを期待したい。Source:Amazon

Amazon Echo fan club japan
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