コロナ時代に気になる換気できるエアコン、加湿、スポット暖房 - ダイキンのメディアセミナーから

暖房がないと厳しい寒さになってきましたが、気になるのが「換気」問題です。新型コロナウイルス感染症のリスクを下げるためには定期的な換気が推奨されていますが、厚生労働省によると、推奨頻度はなんと30分に1回以上。寒い冬にこれは厳しいと感じる人も多いのではないでしょうか?

そんな中でダイキンは2020年、換気ができる家庭用壁掛けエアコンを3モデル発表。エアコンは基本的に、部屋の空気を冷やしたり温めたりして循環させるため、部屋に外気を取り込む「換気」はしません。換気機能を持ったエアコンというのは少ないんです。ここでは換気エアコンの仕組みと、ダイキンの2020年の新製品についてレポートします。

家庭空調の核となる「エアコン」は換気できない

意外に知られていないのが、ほとんどのエアコンには換気機能がないこと。エアコンは室外機があるため、空気清浄運転時などで屋外の空気を取り入れているにも思えますが、これは間違い。エアコンは室内の空気を吸い込み、それを排気する循環型の空調機器。室外機と室内機の間でやりとりするのは空気ではなく、冷媒を介した「熱」だけなのです。

ダイキンはこれまでの上位機種(うるさらXとうるさらmini)にのみ、換気機能を搭載していました。2021年モデルではフラッグシップモデルだけではなく、スタンダードモデルでも換気機能を搭載する製品が追加されました。

コロナ時代に気になる換気できるエアコン、加湿、スポット暖房 - ダイキンのメディアセミナーから

換気の仕組みはいたってシンプル。室外機には換気専用の吸気口があり、ここから換気専用のダクトを通って空気を室内機まで送り込み、暖めた空気と屋外の空気を混ぜて室内に送風します(夏の冷房時は外の熱い空気を冷房の冷たい風と混ぜて室内に送風します)。このため、冬に換気運転をしても室内が寒くなることがありません。また、シンプルな構造だけに、エアコンの冷暖房運転を停止していても、換気運転できるのが特徴です(ダイキンのエアコンでは24時間換気モードといいます。住宅の24時間換気システムとは違うものです)。

日本では2003年から、住宅に「24時間換気システム」の設置が義務づけられているため、「我が家には換気機能いらない」と思う人もいるかもしれません。しかし、24時間換気システムが動いているときは、家のどこかにある換気口などを開けて外の空気を取り入れる必要があります。冬は宅内に取り入れる外気が冷たいため、家の中の温度が下がってしまうのです。ダイキンの換気機能搭載エアコンを組み合わせると、エアコンから外気を室内に取り入れ、家の24時間換気システムで排気することによって、自宅の温度を下げることなく換気できます。

また、Vシリーズ以外の「うるさら」2モデルに搭載されている無給水加湿機能も魅力。外気中の水分をエアコンが取り込んで室内を加湿する機能です。加湿にいちいち「水を補充する」という手間が必要ありません。乾燥対策やウイルス対策に加湿を考えている場合は魅力的な選択肢となります。

ダイキンは換気できるエアコンだけでなく、空気の質を自動で検知し、空調や換気をコントロールできるIAQセンサー&AIコントローラー「Beside」も発売しています(エアコンとは別売)。Besideは、内蔵センサーとクラウド情報から、温度、湿度、照度、CO2、天気の情報を取得して分析。室内のCO2濃度が高くなると自動的にダイキンの換気機能搭載エアコンで給気換気運転を行い、室内に新鮮な空気を取り入れます。

空気清浄機にスポット暖房、気になる新製品

今回は換気エアコンを中心にチェックしましたが、ダイキンのショールームには空気清浄機やスポットヒーターなどの新製品も展示してありました。空気清浄機は、コロナ禍の影響もあって、2020年にかなり売れたジャンル。これから購入するという人も多いことでしょう。ダイキンの空気清浄機は、0.3μmの微粒子を99.7%除去する10年間メンテナンス不要のフィルターを搭載。さらに、ストリーマ放電という仕組みによって、有害物質を酸化分解するダイキン独自のストリーマ技術にも高い人気があります。

もうひとつの注目製品は遠赤外線暖房機「セラムヒート」です。こちらは名前の通り、遠赤外線で身体を暖める暖房機。遠赤外線は光が当たった部分が発熱するため、風の影響をうけないのが特徴です。「換気できるエアコンは高くて購入をためらってしまう」という人は、窓を開けている間の換気中の暖房器具として、こういった製品も検討してみるとよいでしょう。