Engadget Logo エンガジェット日本版 Zoom飲みで遊ぶ「オンライン人狼」が楽しすぎ!簡単にはじめられる遊び方を紹介

こんにちは、ライターの砂流です。

突然ですが皆さんは「Zoom飲み」をしたことはありますか? Zoom飲みとはオンラインビデオ会議サービス「Zoom」を使った、自宅にいながら友だちと飲み会をするオンライン飲み会のこと。

筆者は、多いときは週3日でZoom飲みをしているくらいハマっています。しかも、だいたい毎回同じメンバーと飲み会です。「頻繁に集まりすぎじゃね?」という声が聞こえてきそうですが、Zoom飲みで「人狼」というゲームを遊びはじめたら楽しすぎてやめられなくなってしまいました。

僕たちがよく遊んでいるのは、人狼(じんろう)を少人数、短時間で遊べるようにした「ワンナイト人狼」です。あまりに楽しすぎるため、日に日に参加人数が増え開催頻度も多くなっています。このマイブームは新型コロナ感染拡大による自粛が落ち着いてもしばらく続きそうな勢い・・・。

ということで、この記事ではZoomで人狼を遊ぶ楽しさと、やり方を紹介します。

リアル(オフライン)で人狼を遊んだことがある人はもちろん、人狼未経験の人でも簡単に遊べる内容となっておりますので、Zoom飲みで新しい遊びを探している人も覗いていってください。Zoom飲みの新たな楽しさに目覚めること間違いなしです。

また、「そもそもZoom飲みってなに?」という人は、本田雅一さんがZoom飲みについて書かれている記事もぜひご覧になってみてください。

■関連記事オンライン飲み会ブーム到来?「Zoom飲み」を試したらすこぶる楽しかった

そもそも人狼、ワンナイト人狼って?

まずは、本題に入る前に「人狼」と「ワンナイト人狼」についてざっくりと紹介します(人狼やワンナイト人狼をご存じの方は先へ進んでください)。

人狼は、村人チーム、狼チーム(ゲーム名称の人狼とプレイヤーの役職である人狼との区別がつきにくいので狼表記にしています)に分かれて会話をしながら相手の正体を探っていくパーティーゲームです。村人チームは誰が狼なのかを推理して狼を処刑できれば勝利、狼チームは村人をだまして生き残れば勝利となります。

ゲームは昼と夜のターン制です。昼はプレイヤー全員で「誰が狼か」を推理する時間。会話を通して狼と疑わしい人を探しだして、多数決でひとりを処刑します。夜は基本的には狼のターンです。村人をひとり殺してゲームを進めていきます。昼と夜のターンを繰り返すことで人数が少なくなり、狼を滅ぼせば村人チームの勝利、狼が生き残れば狼チームの勝利というもの。

ほかにも、人狼には特殊能力を持った村人(役職持ちの村人)もいます。例えば、怪しいと思った人の正体を知れる「占い師」や、村人チームなのに狼チームが勝つと勝利になる「狂人」など。役職持ちの村人がいることで、狼が嘘をついて役職を語ったり、逆に狼の嘘を見破れたりといった駆け引きが生まれるのが、人狼の醍醐味のひとつです。

▲人狼のことをよく知らない人は、こちらの動画を見るとより理解が深まると思います

人狼は通常1ゲーム1時間くらい、参加者が最低8人は必要となります。気軽に参加できるオンライン飲みとはいえ、集めるには大変な人数です。そこで僕たちが遊んでいるのが、少人数でプレイ可能で、1ゲーム10分程度で終わる「ワンナイト人狼」です。Zoom飲みで人狼を行う場合はまずワンナイト人狼からやってみるのをおすすめします。

ワンナイト人狼は、名前の通り1夜(夜のターンと昼のターン)で終わる人狼ゲーム。昼のターンで狼を当てることができれば村人チームの勝利、狼が生き残れば狼チームの勝利となります。10分ほどで終わるので初心者でも遊びやすく、様々な役職を体験できるのが魅力です。

ワンナイト人狼が人狼と違う点は、「場」の存在とワンナイト人狼だから盛り上がる役職の存在です。ワンナイト人狼では、プレイヤー以外に2枚のカードが場に追加されます。場に置かれたカードは、占い師しか見ることができず(プレイヤーを占うか場を見るか選べる)、基本的には伏せられているので、場にあるカードが何かを知る、推理することも大切になります。

また、ワンナイト人狼では、他のプレイヤのカードと自分のカードを入れ替えることができる「怪盗」という役職が追加されます。この怪盗がワンナイト人狼のキモであり、人気の役職です。例えば、怪盗が狼とカードを交換すると、それまで狼だった人は村人となり怪盗が狼に変わるので、「この村に怪盗はいるのか」「怪盗はどの役職と変えたのか」が重要な要素となります。

ワンナイト人狼については、制作者のオオカミ氏がルールブックを公開されているので、詳細を知りたい方は下記もご覧下さい。

■関連リンク【ワンナイト人狼】 ルールブック

用意するのはPCかスマホだけ

Zoomで遊ぶワンナイト人狼に必要なのは、ログインするためのPCもしくはスマホだけ。GM(ゲームマスター)は紙とペンも必要になりますが、いずれにしても準備は簡単です。まずはざっくりとやり方を説明します。

【準備】

①Zoomで集まる②GMは紙とペンで人数+2個のカードをつくる (ワンナイト人狼は「場」が存在するため)③GMはランダムで参加者の役職と場におくカードを決めて、Zoomのプライベートチャット機能で参加者に役職を送る

【ゲーム開始】

夜のターン③参加者は自分の役職を確認した後、画面を見ないように顔を伏せる④GMのかけ声で人狼や該当する役職は起きる。行動後に伏せるを繰り返す⑤GMの呼びかけでいっせいにミュート解除(ボイスをオン)をして起きる昼のターン⑥議論開始(5分~7分。適宜、残り時間を教えてあげる)⑦Zoomの全体チャットを使用して多数決の投票⑧GMによる役職の公表

【ゲーム終了後】

⑨反省会(感想戦)

僕たちの場合は、本家のカードを使わずに紙とペンで役職を書いたものを使っています。なぜ紙かというと、Zoomだと参加者によってはカードが小さいため認識が難しいのと、誰でもGMができるようにするため。また、ブラウザ版のワンナイト人狼で遊ぶこともありますが、スマホの参加者がいると難しいため、今記事ではみんなで確実に遊べるやり方を紹介しています。

ポイントは、できればPCで遊ぶこと。なぜPCが良いかというと、参加者全員の顔が見えるため。スマホだと、画面に表示される人数が最大4人のため、議論中のプレイヤーの表情などが読み取りにくくなってしまいます。

また、Zoomの機能を活用してZoomだけで完結させるのもポイントです。Zoomには相手を指定したプライベートチャットが行える機能があるので、占い師が占うときなどはこの機能を活用します(音声ミュートはキーボードのタイピング音を聞こえないようにするため)。

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注意点としては、本家と違いGMはゲームに参加することができません。ですが、みんなの立ち回りを見るのは楽しいのと、ワンナイト人狼のGMは簡単なので、GM役をぐるぐる回していくことも可能です。記事最後に僕らが普段遊んでいるGM用テキストを貼り付けておくのでそちらも参考にしてみてください。

10人+GMでワンナイト人狼を遊んでみた

ここからは実際に遊んでいる様子を動画で紹介していきます。動画を撮った日は10人でワンナイト人狼を遊んでいます。この日は、人狼もワンナイト人狼も初めて遊ぶ人もいましたが、2戦目ではやくも力を発揮されていたので、大人数じゃないと遊べないカオスな人狼を楽しみました。

その時の、GMを除いた役職がこちらです。

「狼3枚、村人4枚、占い師1枚、怪盗1枚、狂人1枚、吊り人1枚、アホの子1枚」

ここで改めて役職の特徴を記載します。

・村人:何の能力も持たない。狼を処刑すると勝利。・占い師:プレイヤー1人を占うか、場にある2枚のカードを見るか選べる。村人チーム・怪盗:自分と誰か一人のカードを入れ替える。怪盗は村人チームですが、狼と交換した場合は狼に。・狂人:特殊能力はないですが、狼の勝利が自分の勝利となる村人。ゲームをかき回す存在。・吊り人:村人、狼チームのどちらにも属さない第3のチーム。昼のターンで自分が処刑される(吊られる)と勝利となり、村人チーム、狼チームどちらも負けとなります。・アホの子:特定のワードしか話せない村人。例「シャケ」「オカカ」「ツナマヨ」など。・狼:ほかのプレイヤーを騙して生き残れば勝利。ワンナイト人狼では仲間の狼が処刑されると一緒に死んでしまう。

カオスっぷりと楽しさは伝わりましたでしょうか? 「アホの子」というローカルルール的な特殊な役職が入っていることでゲームがカオスとなっていますが、こういった職業を追加してすぐ遊べるのも、手軽なワンナイト人狼だからこそ。

今回は10人でのプレイでしたが、最小4人(GM含め)からでも楽しく遊べるので、人数ごとのおすすめの構成を参考までに記載しておきます。体感としては、GM+4~6人くらいが1番動きがあって面白いです。

GM+3人で遊ぶ場合狼1枚、村人2枚、占い師1枚、怪盗1枚

GM+4人で遊ぶ場合狼2枚、村人2枚、占い師1枚、怪盗1枚

GM+5人で遊ぶ場合狼2枚、村人3枚、占い師1枚、怪盗1枚

GM+6人で遊ぶ場合狼2枚、村人3枚、占い師1枚、怪盗1枚、狂人1枚

あと、ワンナイト人狼をするときにぜひ取り入れて欲しいのが、プレイ後の反省会(感想戦)です。「あそこのあの騙しかたはやばかった」「どうすれば負けたチーム側は勝てたのか」などを飲みながら話すとさらに盛り上がりますし、次戦以降の立ち回りに変化も出てきて楽しいです。

オンライン飲みはまだまだ続く?

この記事ではZoom飲みで楽しむ「ワンナイト人狼」について紹介をしました。

新型コロナウイルス感染拡大により広まったオンライン飲み会ですが、コロナが落ち着いた後も文化として定着するのではないかと思います。毎回だいたい同じメンバーだと飽きもくるもの。そのときに、いつもと趣向を変えてワンナイト人狼などを楽しんでみてはいかがでしょうか。Zoom飲みでは人狼が難しそうだけど、人狼は遊んでみたい、という方はオンラインでチャット形式で人狼が遊べたり、フレンド同士の対戦もできたりする「人狼ジャッジメント」などのスマホアプリもあるので試しに遊んでみてはいかがでしょうか。僕たちは、人狼、ワンナイト人狼のほかに、人狼よりルールが簡単な「ワードウルフ」という言葉のゲームも遊んでいます。オンライン飲みで遊べるゲームはまだまだあると思うので、面白いゲームがあったらぜひ教えてください。

最後に、今記事をつくるのに協力してくれた人狼仲間の皆さん、ありがとうございました。また今夜も集まりましょう。

(左上段から右に、ベーシストの榎本 敦さん、筆者、ドラマーの岡島俊治さん上から2段目左から右に:シンガー・作詞家の小寺可南子さん、イベンターの生ちゃん、作詞家のRUCCAさん上から3段目左から右に:作曲家の白戸佑輔さん、ボドゲクリエイターの珠洲ノらめるさん、声優で女優の藤田由美子さん左最下段から右に:シンガー・作詞家のUyuさん、コスプレイヤーのサリアさん)

Zoom飲みワンナイト人狼のGM用テキスト

【始まり】

皆さん、ミュートにしてお休みください。

それでは人狼の方は起きてください。人狼のかたはこちらになります。よろしいでしょうか?よく見てくださいねー

それでは人狼のかたはお休みください。

続いて、占い師の方、起きてください。占いたいところをプライベートのチャットで送ってください。少し時間がかかりますのでお待ちください。

そちらはコチラになります。それでは占い師のかたはおやすみなさい。

続いて、怪盗の方、起きてください。変えたい人をプライベートチャットで送ってください。少し時間がかかりますのでお待ちください。

そちらはコチラになります。

【ゲーム開始】

それではみなさんミュートを解除して起きてください。

この村には狼がまぎれています。制限時間内に○分以内に誰が狼かを決めてください。(適宜、スマホのストップウォッチアプリなどで残り時間を教えてあげる)

【終わり】

制限時間になりました。それでは、人狼だと思う方を、送信先を全員にしてチャットに書き込んでください。まだエンター押さずに待機してください。せーのでいきます。

せーの!①この村には平和が訪れました。村人側の勝利となります。②この村は人狼に食べられてしまいました。人狼の勝利となります。それでは役職を発表します。