最先端の感染症対策とクリエーターファーストを両立--コロプラが新オフィスを公開
コロプラは2月に、東京・六本木にある「東京ミッドタウン」に移転。科学的根拠に基づく最先端の感染症対策特化型オフィスを目指したという新オフィスを、メディア向けに公開した。
コロプラは「白猫プロジェクト」や「ユージェネ」など、モバイルゲームサービスの事業を中心に展開。これまで恵比寿ガーデンプレイスタワーに拠点を構え、従業員のコミュニケーション活性にこだわったさまざまな設備を用意していたという。
一方、2020年から新型コロナウイルスの流行によりさまざまな影響を受け、オフィスの在り方を見直すこととなり、2020年12月ごろには東京ミッドタウンへの移転を決定。2021年1月には、感染症対策を含めたコンセプトを決め、2月には感染症対策調査パートナーとして、パナソニックくらし・空間コンセプト研究所の協力により、感染症対策に特化した協議を行ったという。そして4月にデザイン設計事務所が決定し、2022年2月に新オフィスを開設した。
移転前後におけるオフィスの比較ポイント新オフィスについては、クリエーターファーストかつ健康を守るオフィスをコンセプトに据えたもの。予算については構築費として坪単価40万円、これに加え感染症対策費として1億7000万円を用意。感染対策の考え方として、全ての予防策の基本となる手洗いとマスクの着用を従業員が徹底すること。それをベースとして、オフィス設計や設備でさらに感染リスクを低減させることを目指したという。
感染対策の考え方この観点から、床材や立ちミーティング台などの一部什器について、抗ウイルスならびに抗アレルギー効果があるリノリウムを活用。国内オフィスでの大規模な利用(6000平方メートル以上)では、コロプラが初めての導入とされている。また接触感染対策として、ポータブル手洗いスタンド「WOTA」を設置。水循環でSDGsも対応したものとなる。
このほか、外気を取り込む換気増強工事を行い、それでも換気量が不足する場所については空気清浄機や、後述するパナソニックのエアリーソリューションなどを導入し、HEPAフィルター通過後のクリーンエア増強で対応したという。ちなみにダクトの追加工事により、二酸化炭素濃度が低下し、従業員の健康と生産性が向上したことや、調湿機能も増強されるという副次的な効果も発生したという。
パナソニックのエアリーソリューションは、会議スペースに導入。特徴としては、天井に設置されたルーバーから空気を噴出し、周辺の空気を巻き込みながら、下方向の均一な面気流(ダウンフロー)を発生させる。これにより、空間中に浮遊するエアロゾルを床に落とす効果がある。さらに、このブースでは0.3マイクロメートル以上の粒子を99.97%以上を捕集する性能を持つHEPAフィルターを搭載し、毎分1万2000リットル程度の空気を浄化しているという。
エアリーソリューションの特徴説明を行ったコロプラ 取締役CFO兼CHROの原井義昭氏は、オフィス作りにはこだわりを持って取り組んできたことから、今度は感染症対策にもこだわったとを説明。科学的根拠を持ったうえでの感染症対策を行うとともに、出社でも在宅勤務であっても円滑にコミュニケーションを取りやすいオフィス作りを目指したことを語った。また、コロプラ コーポレート本部 経営管理部 部長 森林太郎氏は、感染症対策とクリエーターファーストを目指したオフィス作りを行ったことで、結果的にSDGsに強いオフィスになったと話していた。