「未来は今、 まさに現在進行形で作られている」iOS 10で加速する、 スマホと暮らしの蜜月関係
スマート家電で生活はどう変わる?
林信行氏:この部分(ファッション×ウェアラブル)は、これからけっこう大きくなると思うんですけれど、今日はその話は横に置いておいて、スマート家電、家の中をインテリジェント化するスマート家電の話をしようと思います。
先ほどAppleが「HealthKit」という技術を出してきて、ヘルスケア系のIoTの標準化をしたという話をしました。実は、今まさにAppleが一番真剣に取り組んでいるのが、スマート家電の標準化で、そのための技術がこの「HomeKit」というものです。
実際、僕も家でHomeKitに対応しているスマート家電を使っています。Philipsの「Hue」という製品なんですけれど、これを使って「仕事部屋の電気を消して」とSiriに向かって話すと、仕事部屋の電気が消えたりついたりする。こういったことがすでに可能になっています。
今現在のiOS、このHomeKit対応の家電は、声で操作するようになっています。
なので、例えば、朝、「おはよう」とiPhoneに話しかけると、「おはようのシーン」が再現されて、勝手にやかんのお湯が沸いたり、ブラインドが開いたり、あるいは部屋の温度が快適な温度になる。こういったことができます。
また、家に帰ってきた時に「ただいま」と言うと、「ただいまのシーン」が実行されて、家のスマートロックの鍵がガチャンと開いて、玄関の明かりがついて、部屋の温度が快適な温度に変わる。こういったことができるようになっています。
AppleがこのHomeKitを使ってやろうとしているのが、声での操作もそうなんですけれど、例えば「今、ユーザーがどこにいるのか」ということは、GPSを見ればすぐにわかるので、家に帰って来そうになったら、お風呂のお湯を温めておくとか。これはまだ実現していないんですけれど、そういったことも考えています。
あるいは、毎朝6時になると、自動的に、朝日のような青白い心地よい光が家中について、起こしてくれるとか。
あるいは、センサーもたくさんあるので、そういったセンサーと連動して、例えば部屋の二酸化炭素濃度が多くなってきたら、空気清浄機を回すとか。そういったかたちの連携も考えています。