床に置くのはNG!?加湿効果を高める加湿器の置き場所は?

コロナ禍で気を付けたい室内の「加湿」と「換気」。しかし冬のこの時期、「換気すると湿度がなかなか上がらない」という悩みもあることだろう。

東京の冬の最小湿度は10~20%台と非常に乾燥する。乾燥しているけれど換気をしなければならないこの冬、湿度を上げるためのポイントと加湿の意外な効果について紹介する。

コロナ禍での効果的な加湿ポイント

■ポイント① 換気が必要なコロナ禍では「1クラス大きめ」の加湿器がおすすめ

換気をすると、外の乾燥した空気が入ってくる。乾燥してしまった部屋を素早くうるおすには、部屋の広さにぴったりサイズの加湿器よりも、適用床面積が1クラス大きめのものがおすすめだ。パワフルな加湿で、より早く部屋の湿度を上げることができる。

湿度センサーがついたタイプであれば、お部屋の湿度を見張りながら運転するので、1クラス大きくても過加湿を防ぐことができる。

部屋をしっかりうるおすには、適用床面積(加湿量)は大切なポイント。しかし、加湿器選びの際に「適用畳数・加湿量」を重視した方は30%しかいない。

ちなみに、天井が吹き抜けの場合、天井の高さの分、部屋内の乾燥した空気の量は多くなる。加湿器の適用床面積は天井高を2.4mと想定しているので、吹き抜けの部屋は床面積よりも大きなクラスを使う必要がある。加湿量計算フォームなどを利用し、部屋に必要な加湿量を確認するのがおすすめだ。

■ポイント② 効果的に加湿するには、加湿器の置き場が大事

加湿器の能力をしっかりと発揮させるには、適切な場所に置くことが大事だ。

床に置くのはNG!?加湿効果を高める加湿器の置き場所は?

※加湿方式によって異なる場合がある。こちらではダイニチ加湿器について紹介する。

①エアコンの風が直接当たらない場所に置く

エアコンの温風が直接加湿器に当たると、加湿器のセンサーが誤作動する可能性がある。

②加湿空気をエアコンの風が運んでくれる位置に置く

エアコンの温風が直接当たらず、それでいてエアコンの温風が加湿空気を運んでくれる場所に置くのが効果的。

左:加湿器本体にエアコンの温風が当たっている右:エアコンの温風が本体に当たらず、加湿空気にエアコンの温風が当たっている

③直接床に置かない(大風量の機種を除く)

暖房中は床付近が比較的低温になるので、加湿器のセンサーが湿度を高めに判定する場合がある。そうなると加湿器が十分な加湿をしていると誤解し、加湿量を落としてしまう。きちんと加湿するため、テーブルや家具の上などに設置しよう。

④窓際から離す

窓際は冷たい外気の影響を受けやすいので、加湿器のセンサーが誤った判断をしてしまう。また窓に結露ができやすくなるので、窓からは離すことがおすすめ。

⑤家電の近くに置かない

特に超音波式やスチーム式の加湿器は、精密機器の近くに置かない方がよい。テレビやオーディオ、PCなどの故障の原因になる場合がある。

■ポイント③ 加湿による体感温度アップで、暖房の設定温度を下げられる!?

体感温度は気温と湿度が密接に関係している。気温が高くても湿度が低ければ不快さは減り、逆に気温が低くても湿度が高いと寒さを感じにくくなる。適度な湿度を保つことで寒さを感じにくいので、暖房の設定温度が低めでも快適に過ごせる。

体感温度の違いをサーモグラフィーで検証した。

出典元:ダイニチ工業株式会社

構成/こじへい