He's a high-performance AI android who aggressively persuades Dan Stevens to whisper sweetly to the movie "I'm Your Man, My Lover is an Android".
映画『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』 (C) 2021, LETTERBOX FILMPRODUKTION, SUDWESTRUNDFUNK
『美女と野獣』『ダウントン・アビー』のダン・スティーヴンスが、完璧な恋を仕掛けるアンドロイドを演じる映画『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』が1月14日(金)より新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほかにて全国公開される。ベルリンのペルガモン博物館で、楔形文字の研究に没頭する学者アルマは研究資金を稼ぐため、とある企業が極秘で行う特別な実験に参加することに。そこに現れたのは紺碧の瞳でアルマを熱く見つめるハンサムなトム。初対面にもかかわらず、積極的に口説いてくる彼は、実は全ドイツ人女性の恋愛データ及び、アルマの性格とニーズに完璧に応えられるようプログラムされた高性能AIアンドロイドだった。この度、本作の予告映像が公開された。映像は、研究者のアルマが、ある企業が極秘で行うこの特別な実験の被験者として参加、彼女の理想のパートナーとしてのあらゆるデータがインプットされた<アンドロイドのトム>と暮らし始めるシーンから始まる。期間は3週間、報酬を自身の研究に充てる事が目的とはいえ、気乗りしないまま彼を自宅に連れて帰るが、その不安は的中。ロマンチックな演出とともにアルマに優しい言葉をかける“完璧な彼”に、アルマは調子が狂ってしまい「気が変になりそう」と動揺。トムは “アルマを幸せにすること” というただひとつのミッションを成功させるために、献身的な努力を続ける。「あなたを人間だと思ってもいい?」「あなたがいないとただの人生なの」と、やがて自身の心を開いていく。「それを愛と言うのでは?」と答えるトムの真っ直ぐな言葉が胸に響くと同時に、最後、機械らしくショートする彼の姿も捉えた、シニカルでユニークな映像となっている。あわせて公開されたポスターはアルマの横にピッタリと寄り添いながらも、その背後にまるでクローンのように無数に連なるトムの姿を切り取ったもの。人間同士の恋愛は妥協や擦り合わせの繰り返しで、ままならないことばかりだが、ロボット相手なら難しい人間関係もストレスゼロ。衝突のない関係は「愛」なのか?それとも「高度で繊細なアルゴリズムの結果」なのか?本作のテーマをそのまま体現するかのような2人の関係性を表している。抜群のルックスと穏やかな性格と豊富な知識、ロマンチックなエスコートで難攻不落のアルマに恋を仕掛けるアンドロイド・トムを演じるのは『美女と野獣』(17)、『ダウントン・アビー』(10~15、19)で観客のハートをつかんだダン・スティーヴンス。英語訛りのドイツ語でリルケの詩を暗唱し、プロのダンサーのようにキレッキレのルンバを披露し、子犬のような瞳で見つめ、かと思えば、アルゴリズムがはじき出した歯の浮くような台詞をドヤ顔で披露、『プリティ・ウーマン』の1シーンを再現して呆れられるなど、数々の自信たっぷりのイケメンテクを空振りさせるトムを茶目っ気たっぷりに演じて笑いを誘う。トムに尽くされても素直になれないアルマには、『es[エス]』(01)や『ヒトラーを欺いた黄色い星』(17)など、ドイツで活躍するマレン・エッゲルト。過去の悲しみを心にしまい込み、充実した仕事に打ち込みながらも、老いゆく父の姿に自らの孤独を重ねる複雑な現代女性アルマを繊細に演じ、ジェンダーレスとなって初の第71回ベルリン国際映画祭で演技部門最高賞<銀熊賞>を受賞した。2人の実証実験を見守る<ワケあり>相談員には、『ありがとう、ト二・エルドマン』(16)『約束の宇宙(そら)』(19)のザンドラ・ヒュラー。監督は、超正統派ユダヤ教徒のコミュニティから逃亡する女性を描き、プライムタイム・エミー賞を受賞した『アンオーソドックス』(20/Netflixにて配信中)のマリア・シュラーダー。女優として『Aimee & Jaguar』(99/未公開)でベルリン国際映画祭最優秀女優賞に輝いた経験もあり、『エーミールと探偵たち 』(01)、『ソハの地下水道』(11)など出演作が日本でも公開され高評価を獲得。現在は、映画プロデューサーの権力を振りかざしセクハラと性的暴行事件を繰り返したハーベイ・ワインスタインの行状を暴く『She Said(原題)』(22年公開予定)を撮影中という、今ハリウッドで最も注目を集める監督のひとりでもある。トムの献身的でロマンチックなアルゴリズムは、過去の傷から恋愛を遠ざけてきたアルマの心を変えることが出来るのか?アルゴリズムがはじき出した居心地の良さに人間が溺れる…それは罪なのか?ミドルエイジクライシスに直面する女性をアンドロイドが救うラブロマンスであると同時に、そんな危険で哲学的な永遠の問いを新たに投げかける、ちょっぴりビターな傑作ラブロマンス、映画『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』は2022年1月14日(金)より新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほかにて全国公開。
otocoto編集部