wotopi - ウートピ 冬のヘアケア、これだけは実践したいコツ3つ【美髪プロに聞く】

冬など空気が乾燥するときは、鏡を見るたびに髪のバサバサ感や、枝毛、切れ毛が気になります。手入れをしなければと焦りつつ、どうすればいいのか悩むことはありませんか。そこで、美容師で美髪ケアを追求する三谷遥さんに、冬に実践するべきヘアケアのコツを聞いてみました。

空気の乾燥、静電気、血流悪化でツヤなし髪に

三谷さんはまず、冬のヘアケアで気をつけたいことについてこう話します。

「冬は空気が乾燥していること、温風が漂う屋内では湿度が低くなること、風が髪にあたり続けることなどで、毛髪と頭皮ともに乾燥します。また空気の乾燥や湿度が低下した環境で髪同士がすれると、静電気が発生しやすくなります。さらに、寒さで毛細血管が収縮して頭皮の血流が悪くなると、毛髪に十分な栄養が行き届かないようになります。

これらの影響で髪がバサバサになり、枝毛や切れ毛が増えます。全体として、潤いやツヤがないダメージヘアに見えるでしょう。

そのため冬のヘアケアでは、毛髪と頭皮の乾燥、静電気、頭皮の血流不良への対策がかかせません。実践したい冬のヘアケアの3つのコツを紹介します」

(1)保湿のコツ

乾燥を防ぐために、次の方法で保湿をしましょう。

・シャンプーの選びかたシャンプーはおもに、水と洗浄成分である「界面活性剤」でできていて、おおまかに高級アルコール系シャンプー、石けん系シャンプー、アミノ酸系シャンプーの3つに分けられます。中でも、高級アルコール系シャンプーと石けん系シャンプーは、頭皮が乾燥ぎみの人には向きません。アミノ酸系シャンプーは、乾燥肌、敏感肌の人、髪がバサバサとしている人に向きます。乾燥が気になる場合はアミノ酸系シャンプーを選ぶとよいでしょう。

また洗髪時には、つめを立てる、ゴシゴシと洗う、毛髪をこすり合わせるなどしないように洗いましょう。

シャンプーの選びかたについては、下記の記事も参考にしてください。

「洗浄成分」で見極めて! 自分に合うシャンプーの選び方【美髪プロが教える】

・髪の乾かしかた髪を自然乾燥にすると、キューティクルが開く、はがれやすくなるなどで毛髪が乾燥する、傷みやすくなります。髪を乾かすときは、まずはタオルで頭皮や毛髪をやさしく押さえて水分を吸収したのち、洗い流さないトリートメントやヘアオイルを適量つけます。

次に、ドライヤーを使って手ぐしで乾かします。髪ではなく頭皮を乾かすイメージで、つむじ、側頭部、頭頂部の順に、毛髪の流れに沿って7割を温風、3割を冷風で乾かします。

頭皮マッサージの方法については、下記の記事も参考にしてください。

ドライヤーは後ろから前に、冷風で仕上げる。美髪のための乾かし方【プロが教える】

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・ヘアミストやスプレー屋内の湿度を保っていても、外出中での湿度が気になるでしょう。その際は、髪に潤いを与えるヘアミスト、ヘアスプレー、ヘアクリームを持ち歩き、こまめに使用しましょう。

・室内の環境暖房の風が髪に直接あたらないように、風の向きを設定しましょう。また、部屋の湿度を50~60%に保ちます。加湿器の使用、濡れたタオルを干す、浴槽や洗面器、コップに水を溜めて置いておくなどしましょう。

(2)静電気予防のコツ

キューティクルが傷んでいる、はがれている髪同士がこすれ合うと、より静電気が発生しやすくなります。

ブラッシングの際には、髪を引っ張らずにそっと頭頂から毛先に向かってとくことをくり返します。静電気が起こりにくい木製のヘアブラシやコームを使いましょう。

上着を脱ぐとき、マフラーを外すときにはとくに静電気で髪がバサバサになりやすいものです。そこで静電気が発生しやすいウールやナイロン素材は避け、綿やシルクなどの衣類を着用しましょう。

(3)頭皮マッサージのコツ

頭皮がやや赤い場合、血流が滞っているサインです。健康な頭皮は、やや青白い状態です。頭皮の血流を促進するために、次の手順で頭皮マッサージを行いましょう。

(1)頭皮、髪全体を軽くブラッシングします。

(2)両方の手の指をぱっと広げて頭皮を覆います。

(3)頭皮を頭のてっぺんに寄せるイメージで、手のひらと指の腹で押さえながら動かします。

(4)指を少し閉じて深呼吸しながら、耳の下あたりまで手を下ろしていきます。

(5)おや指の腹を使って、首のつけ根、後頭部、こめかみを押さえてから、おや指以外の指の腹で頭頂部をマッサージします。

(6)両方の手の指の腹で頭皮を少しつまみ上げるイメージで、頭部全体をタッピングします。

さらに三谷さんは、美容室での冬のヘアケアについてこうアドバイスを加えます。

「バサバサ、切れ毛、抜け毛が気になる場合は、こまめにカットして整えるのもひとつのケア法です。乾燥のダメージで困った場合は、美容師に聞くと、髪質に応じたヘアケア法や保湿剤などのケアアイテムも教えてくれるでしょう」

聞き手によるまとめ

冬のヘアダメージの原因は、乾燥、静電気、血流悪化ということです。それに対して、保湿、静電気対策、頭皮マッサージの3つのケアで美髪キープを目指し、困ったときは美容院でカットや相談を試みたいものです。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)