子どものいる家庭にピッタリな空気清浄機は? プロが教える「選び方の3大ポイント」と「オススメモデル3選」
赤ちゃんや幼児を育てている家庭では、部屋の空気環境が気になるもの。花粉やダニの死骸といったアレル物質が舞い上がることもありますし、浮遊する細菌やウイルスも心配ですよね。そこで、導入を検討したいのが空気清浄機。目に見えない有害物質を取り除き、細菌やウイルス対策にも効果的なアイテムとして知られています。
でも、どんなモデルを選べばよいかわからないんだよね……という方のために、今回は家電のプロが選び方の3つのポイントとオススメの3モデルをご紹介。以下を参考にして頂き、子どもの健康を守るため、納得のいく製品を選んでください!
私が教えます!
IT・家電ライター 河原塚英信
デジタル系トレンド情報誌の編集者を経て、フリーランスの編集ライターへ。生活家電やAV機器など家電・デジタルアイテムから、SNSなどのサービスまで、デジタル関連を中心に幅広くカバーする。
【子どものいる家庭で空気清浄機を選ぶ3つのポイント】
その1 有害物質や細菌に強いモデルを選ぶ
乳幼児の健康を守るためにも、有害物質や細菌をしっかり除去してくれるモデルを選びましょう。具体的には、0.3μm(マイクロメートル/=0.003mm)の粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を誇るHEPAフィルターを搭載したモデルが基本。HEPAフィルターなら、スギ花粉からPM2.5、ダニのフンやダニの死骸、細菌まで捕集することが可能です。このほか、捕集した有害物質を本体内で抑制・破壊するモデルや、イオンを放出してウイルスなどの働きを抑えるモデルにも注目です。
その2 静音性を重視する
乳幼児が空気清浄機の運転音でなかなか眠れない……なんてことがないよう、静音性に配慮したモデルがオススメ。具体的には、スペックを見て運転音の大きさはどれくらいか、静音モードが搭載されているかをチェックしましょう。運転音の大きさを表す単位は「dB(デシベル)」で、目安としては40dBが静かな住宅街や図書館、30dBが深夜の郊外ほどの静かさと言われています。空気清浄機を「弱」または「静音モード」で使ったとき、この30〜40dBよりも静かであれば、赤ちゃんもぐっすり眠れるでしょう。
その3 手入れがラクな単機能タイプを選ぶ
加湿機能を備えた空気清浄機が増えているなか、あえておすすめしたいのが、空気清浄機能のみを備えた単機能モデルです。加湿機能を搭載しているモデルは水を扱うため、水タンクやフィルターといった水回りのパーツのメンテナンスを怠ると、雑菌が繁殖して悪臭が発生することも。雑菌を抑制する工夫を施したモデルも多いですが、メンテナンスフリーではありません。子育てで大変な時期にはよりメンテナンスが容易な単機能モデルがオススメです。なお、以下でオススメしている3モデルは、すべて単機能モデルとなっています。
【子どものいる家庭にオススメの3モデル】
その1 最小18dBの高い静音性で子どもの眠りを妨げない
エレクトロラックス・ジャパン
Pure A9.2 EP71-56
実売価格7万8980円(税込・以下同)
目の粗いメッシュフィルターとHEPAフィルターを搭載し、抗菌層で捕集した菌を99.99%抑制。さらにニオイやTVOC(総揮発性有機化合物)などの有毒ガスを活性炭フィルターが吸引します。そのほか、イオナイザーで発生させたイオンで、微細な粒子を大きな塊にして取り除きやすくするとのこと。これらにより、空気中の花粉やウイルス、細菌、カビを99%除去します。
SPEC●消費電力:3~20W●サイズ/重量:幅315×奥行315×高さ590mm/約7.9kg●適用床面積:43畳●運転音:18〜54dB
【IT・家電ライター 河原塚英信のオススメコメント】
円筒形のフィルターで、360度の全方位から空気を吸い込みます。ファンのスピードは9段階で細かく調整でき、回転数を最大にしても54dBと比較的静か。最小にすれば18dBなので、稼働していることに気が付かないレベルです。また、Wi-Fi接続でのスマートフォン連携が可能。外出先で電源のオン/オフやモード切り替えが可能なほか、外出先から部屋の温度や湿度、PM2.5やPM1、PM10、TVOCの数値を確認できるので、子どものいる家庭にはうれしいですね。
その2 2つの技術でフィルターの菌やウイルスを素早く抑制
ダイキン
UVストリーマ空気清浄機 ACB50X-S
実売価格7万9200円
「抗菌HEPAフィルター」でホコリや花粉を除去し、独自の「ストリーマ技術」で捕集した有害物質を酸化分解します。加えて265nm(ナノメートル・=0.000265mm)の深紫外線を照射する「UVC LED」を搭載。深紫外線をフィルターに照射することで、ウイルスや菌の抑制性能を高めています。吸込口は前面下部と左右側面の3か所に配置。スマートフォンの専用アプリでは、空気状況の確認や運転のオン/オフ操作が可能。
SPEC●消費電力:8~43W●サイズ/重量:幅270×奥行270×高さ500mm/約6.8kg●適用床面積:22畳●運転音:21〜51dB
【IT・家電ライター 河原塚英信のオススメコメント】
医療機関や会議室、教育施設などでの使用を想定した製品ですが、一般量販店でも購入できます。抗菌仕様のHEPAフィルターを搭載するほか、ストリーマ技術とUVC LEDの2つの技術によってフィルターに付着した菌やウイルスを抑制できるので、子どもの健康を考えると心強い限り。「しずか」モードでは、運転音が21dBと静かなのもポイントです。製品の高さを抑えたデザインなので、赤ちゃんが触れても簡単に倒れることはなさそうです。
その3 「プラズマクラスター7000」で浮遊する菌やウイルスの作用を抑える
シャープ空気清浄機 FU-P50 実売価格2万9800円 大きなゴミやホコリ用の抗菌・防カビプレフィルターのほか、脱臭フィルター、静電HEPAフィルターを搭載。0.3µmの微小な粒子を99.97%以上集じんし、0.1~2.5µmの粒子も99%キャッチします。また、脱臭フィルターによりタバコ臭やペット臭、料理臭なども脱臭。そのほか独自イオン「プラズマクラスター7000」を放出し、部屋の中を漂う微小な粒子が壁などへ付着するのを抑制するとともに、浮遊ウイルスの作用を抑え、浮遊カビ菌、ニオイも除去します。SPEC●消費電力:2.6~49W●サイズ/重量:幅383×奥行209×高さ540/約4.9kg●適用床面積:14畳●運転音:21〜52dB
【IT・家電ライター 河原塚英信のオススメコメント】
製品の前面から室内の空気を取り込み、3つのフィルターでホコリや菌を取り除くシンプルな空気清浄機です。花粉やホコリが気になるときには、10分間の最大運転を行う「パワフル吸じん運転」に設定するのがオススメ。「プラズマクラスター7000」を放出し、浮遊する菌やウイルスの作用を抑えてくれるのも安心です。最小運転音は21dBで静音性も十分。脱臭フィルターや静電HEPAフィルターは10年間使えて、価格がリーズナブルなのがうれしいですね。