空気清浄機の電気代は安い? 効果を高める正しい使い方も徹底解説
空気清浄機を使う家庭では、一度電源を入れると一日中入れっぱなしにしているという方も多いでしょう。ここで気になってくるのが、電気代です。今回は空気清浄機の電気代を紹介したうえで、空気清浄機を最大限活用するための使い方も紹介していきます。
空気清浄機の電気代は実は安い?
今回は空気清浄機をフル回転で運転すると電気代がいくらくらいになるのでしょうか? 以下では、3つのタイプ別空気清浄機の特徴について紹介した後に目安となる電気代を紹介します。
ファン式の空気清浄機は、他の方式の空気清浄機と比べて一番基本的でシンプルな構造です。本体内部に、その名のとおりファンとフィルターがあります。このファンにより、空気を本体内部に取り込み、取り込んだ空気をフィルターに通過させて浄化します。
この空気清浄機はシンプルな作りのため中にはコンパクトな作りのものもありますが、空気清浄はフィルターが行うためフィルターをお手入れするか、古くなったら交換しなければいけません。
このタイプの空気清浄機は、ファン式とは異なる方法で浄化します。ファン式が空気中の汚染物質などをフィルターで捕らえるのに対し、イオン式は汚染した粒子をイオンの静電気力で捕らえます。ファンがない分、静音での運転が可能といった特徴があります。
静電気の力により微粒子を捕らえることは可能ですが、ハウスダストや花粉のような大きな粒子に対しては効果が薄くなってしまいます。
電気集塵式(でんきしゅうじんしき)の空気清浄機は、イオン式とファン式のハイブリッドのような空気清浄機です。この清浄機は、フィルターが搭載されていてフィルターにより捕らえた汚染物質をイオンの力で分解し不活性化します。
ファン式では捕らえられなかった微粒子をイオンの力で捕らえ、イオン式では効果の薄かったハウスダストや花粉などもフィルターで捕らえることができる構造になっています。
現在の家庭用に取り入れられている種類は、ファン式もしくは電気集塵式が多く、また、さまざまな機能が搭載されたハイブリッド型のものが主流になりつつあります。今回はファン式のパナソニック、シャープ、ダイキンの20畳用前後の空気清浄機を参考に計算します。
では、空気清浄機を1カ月間使い続けた場合の電気代はいくらになるのでしょうか。
家電の電気代を求める際の公式は「消費電力(Wワット)÷1000×使用時間×電気代」で求め、電気代は全国家電電気製品公正取引協力会の新電力料金目安単価を参照して1時間あたり27円とします
3社の空気清浄機を静音モードで動かしたときの消費電力は6Wほどで、パワフルなモードであれば50Wほどでした。
これをもとに1時間あたりの電気代を求めると、1時間あたり0.162円から1.35円です。仮に1日24時間、1カ月フル回転させたとしても116.64円~972円ほどになります。
常にパワフルモードで運転させたとしても1,000円におさまり、静かにつけていたら100円前後となります。ほかの家電、例えばドライヤーなどが20分程度の使用でも月300円ほどになることを考えると電気代は安く抑えられそうですね。
同じ電気代で空気清浄機の効果を高めるには
ここでは、電気代をおさえつつ、空気清浄機の効果を高める方法を紹介します。
空気清浄機はモデルによって、対応可能な部屋の大きさや空気清浄能力が異なります。ご自身がお持ちの空気清浄機のスペックと照らし合わせながら、適切な置き場所やお手入れ方法などを工夫しましょう。
空気清浄機はその構造上、空気を吸い込んで綺麗にしつつ放出する家電です。そのため、性能を発揮させるためには、空気を自由にたっぷり吸える場所に置く必要があります。機械の置き場所をコンパクトにまとめようと家電や家具のすき間に置くと、空気が停滞している場所であるため効果が半減してしまいます。
また、吸気口が壁際や家具にぴったりとくっついていると、こちらも空気を十分に吸い込むことができず効果が発揮できません。
適切な場所としては、人が頻繁に出入りする広いスペースです。人が頻繁に移動するということは、その分小さなホコリや塵が舞い上がっていきます。ホコリや塵が舞い上がると、空気清浄機もそれを捕まえやすくなるのです。
部屋の空気の対流をさらに効率よくする家電として、扇風機やサーキュレーターがあります。このような家電と併用することで、部屋の空気が循環し、まんべんなく空気を浄化することができます。
空気清浄機を使うとき、部屋に人がいるときのみ電源をつける方も多いでしょう。しかし、空気清浄機が部屋の空気を綺麗にするには、ある程度の時間を要します。そのため、空気清浄機は人がいない間も運転させておくことが効果的です。
空気清浄機はフィルターを通して空気を浄化するため、使い続けるとフィルターにゴミやホコリが溜まってしまいます。その汚れは、機械では処理できずそのまま溜まり続けます。フィルターにゴミが詰まったままだと、空気の浄化能力が落ちるだけではなく、電気代が余計にかかってしまう原因にもなります。
また、そのゴミやホコリからカビが発生して逆に空気中に巻き上げてしまうことも考えられるため、2週間に1度ほどのこまめなフィルターの掃除が必須となります。
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空気清浄機はその運転時間の割に電気代がとても安い家電です。
定期的にフィルターをお手入れしたり、適切な場所に設置したりすることで、経済的にクリーンな環境を作りましょう。